第十五章
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「二十二年前も全然変わっていねえだろうが」
「知っていたのか」
「おうよ、デンライナーで過去に行って調べたからな」
これはデンライナーならばこそだった。
「今見てびっくりしてんだよ」
「確かに昔の写真見ていたらマスターと一緒で老けてないけれど」
恵がまた述べた。
「それでも。本当に二十二年後も」
「それは行けばわかる」
今の良太郎の目は白い。姿勢も偉そうなものになっている。
「さあ、今こそ」
「この人本当にころころ変わるね」
「そうなんだよね。僕としては良太郎はいつも僕とだけ組んで欲しいんだけれどね」
今度は青い目になった。
「そうはいかなくてね。これがね」
「あんた、ホンマ何者や?」
「俺か?俺はキンタロスや」
すぐに目が黄色くなる。
「俺の強さは泣けるで」
「本当に滅茶苦茶になってきたわね」
静香もこう言うしかなかった。
「まあとにかくよ」
「乗ろう、早く」
また紫の目になっていた。
「向こうで僕達もブレイクするからね」
「それではな」
嶋はデンライナーに入って行く三人と良太郎達に対して言ってきた。手を振ってはいないが。
「二十二年後の私に宜しくな」
「はい、それじゃあ」
「ちょっとやってきますわ」
「未来での私がどうなっているか気になりますけれど」
静香も襟立も恵も今は彼等の時代に別れを告げた。そうして今未来へと向かうのだった。
彼等が二十二年後に良太郎達と共にデンライナーで向かいだしたその頃紅達七人は嶋、そしてスマートレディに案内されてある場所に向かっていた。そこはある会社の前だった。
「スマートブレイン社か」
「はい、そうなんですよ」
スマートレディはその巨大なビルを見上げた登に対していつも口調で言ってきた。
「まだまだ活躍してるんですよね。凄いですよね」
「この企業とは提携しているが」
「そうだったんだ」
紅は兄の会社のことを全く知らなかったのだった。
「兄さんスマートブレイン社とも」
「しかし。この企業は」
「オルフェノクの企業だったんですよね」
「それは全然知らなかった」
彼はオルフェノクの隠れ蓑にされていたことは知らなかったのだ。
「嶋さんから話を聞くまでな」
「それじゃあ五本のベルトも」
「それもな。全くな」
知らなかったのだった。
「ボードのことも何もかもな」
「俺達の知っていることは僅かだったということだな」
名護はこのことをあらためて知ったのだった。
「俺達は何一つとして知らなかった」
「けれどかなり知っちゃいましたよ」
スマートレディはその彼等に言う。
「これで安心ですよね。私のことも知りましたし」
「貴女オルフェノクじゃなかったんですね」
紅は今度はそのスマートレディに対して言葉
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