暁 〜小説投稿サイト〜
魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第5章】エクリプス事件の年のあれこれ。
 【第1節】新暦81年、7月までの出来事。
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び出場します。
 また、「無所属」で、完全に無名の新人ですが、テッサーラ・マカレニア選手(12歳)も今回が初出場でした。


 そして、エリートクラスの一回戦と二回戦が行なわれる日のことです。
 会場の二階観客席で、コロナは不意にヴィクトーリアから声を掛けられました。
(今まで、ヴィクトーリアは「予選では」ナカジマジムのメンバーとの対戦は一度もありませんでしたが、今回はミウラと同じ組になっています。)

「あら、こんなところに。コロナさん、お久しぶりね」
「ああ、ヴィクトーリアさん。お久しぶりです。……あれ? 今日は、エドガーさんはいらっしゃらないんですか?」
 ヴィクトーリアの背後には、珍しくエドガーではなく、コニィが立っていました。
「初めまして。コロナさんですね。(わたくし)、コニィ・モーディスと申します。今は、エドガーがちょっと動けないので、今年だけ、私がお嬢様のセコンドを務めさせていただくことになりました。どうぞ、以後、お見知りおきください」
 コニィは、とても15歳とは思えないほどの「堂々とした」雰囲気を身にまとったまま、丁寧(ていねい)に頭を下げてそう自己紹介をします。
「これは、わざわざ御丁寧に。ところで、エドガーさんは……もしかして、またルーフェンかどこかへ遠出(とおで)してらっしゃるんですか?」
「いいえ。エドガーは、小さい頃に彼のことをよく可愛がってくれた祖父が今は重体だから、この春からは当家でそちらの方に付きっ切りなのよ」
「それは……大変ですね」
「悲しいことだけれど、(とし)の順に上から死んでゆく(ぶん)には、仕方が無いわ」
 ヴィクトーリアは、すでに達観した表情でした。

 それから、コロナは訊かれるがままに、「ナカジマジムにアンナやリグロマが来た話」や「それで、自分もまた心置きなく出場できた話」などを、ヴィクトーリアに語って聞かせました。
「ところで、八神道場が正式に閉鎖されたと聞いのだけど?」
 ミウラとアンナは、元々は八神道場の出身です。
「詳しいことは、例によって特秘事項なんですけど……八神司令は今、随分と大変なお仕事をしているみたいで、また、なのはさんを始めとする『昔の仲間』を呼び集めたのだと聞いています。
ヴィヴィオもつい先日、『出張中の母親に着替えを持って行った』みたいなことを明るい口調で言っていましたけど……やっぱり、内心ではだいぶ心配しているみたいです」
【この件に関しては、先にも述べたとおり、Forceのコミックス第5巻を御参照ください。】

「六年前の機動六課メンバーが再集結、という訳ね。そう言えば、昨年は姿が見えなかったけど、ルーテシアさんもメンバーなのかしら?」
「いえ。八神司令の関係者なのは確かですが……本人から聞いた話では、彼女はこの春から
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