第四十七話 諦めないことその三
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「ほんまやったね」
「我等が負ける要因はな」
「ないと思ってたわ」
「誰もがな、けどな」
「あの子等は密かに強くした力を前面に出して」
「そうして戦ってや」
「うち等を徹底的に叩きのめしたわ」
綾乃はその時のことを振り返って話した。
「ほんまに」
「引き分けに終わったといっても
「実質はうち等の負けやわ」
「あの決戦で勝ったら」
羅はそうなった時の自分達の計画を話した。
「その後はな」
「枢軸の首都サマルカンドを陥落させて」
「そこからな」
「インドもロシアも攻めるつもりやったけど」
「それがな」
「あかん様になったわ」
その戦略もというのだ。
「それもな」
「そやったね」
「勝って」
その決戦にというのだ。
「それでな」
「一気に枢軸を降して」
「そして世界統一に向かうつもりやったが」
「それもあかん様になった」
「ほんまに」
「あれは痛恨の敗北だったわ」
アレンカールはタコスを食べてから言った。
「あたい達にとって」
「うち等から見たら」
「そうよね」
「そうやね、そやから」
「あたい達はね」
「ここにおって」
「踏破を目指してるわ」
そうしているというのだ。
「エカテリーナちゃん達がそうしたみたいに」
「踏破して強うなって」
「今度こそよ」
「あの子達に勝つ」
「そして世界を統一して」
「その統一した力で危機に向かう」
「そして勝つのよ」
危機にというのだ。
「そうするのよ」
「危機にも」
「だから」
そう考えるからだからだというのだ。
「あたい達はね」
「この塔を踏破せんとあかんね」
「そう決意して来たでしょ」
アレンカールははじまりの話もした。
「そもそも」
「うち等は」
「それやとね」
「踏破するしかないね」
「途中で諦めても」
例えそうしてもというのだ。
「ここまで至ってね」
「得たものはあるね」
綾乃もそれはと返した。
「やっぱり」
「ええ、それはそれでね」
まさにというのだ。
「あるわ、ただね」
「それでもやね」
「最後までいった方がよ」
「ずっとええね」
「途中までといっても段階があって」
それでとだ、アレンカールはビールをぐい、と飲み干してからまた話した。そのうえでソーセージを食べようとも思ったがそれは言わなかった。
「十までいったらね」
「十得られるね」
「三十やと三十よ、けれど」
「最後までいったら」
「それは千かも知れないし」
「最後までやり遂げたら」
「達成感、試練を乗り越えたっていうね」
そうしたというのだ。
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