第百七話 大人から言われたことその五
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「いい?同性愛じゃ普通は子供出来ないし」
「普通は、ですね」
「太宰治さんみたいに愛人に子供産ませたとか」
斜陽の話の元になっている、その愛人との間に産まれた女性は後に作家になっている。尚太宰の正妻との間に産まれた次女の人も作家になっている。
「それは駄目だけれど同性愛ならね」
「ないですね」
「そうしたこともね」
全くというのだ。
「普通はね」
「凄くレアで出来る場合もありますね」
「奇跡でしょ、それは」
「だから普通は、なんですね」
「私もそうしたお話は聞いたことがあるわ」
同性愛で子供が産まれたことはというのだ。
「男の人が妊娠したとか」
「そんなこともありますね」
「信じられないけれど」
店長自身はというのだ。
「けれどね」
「それでもですね」
「そうしたことはね」
どうにもというのだ。
「あるみたいね」
「奇跡で」
「ええ、それでもほぼ出来ないから」
同性愛ではというのだ。
「相手が一人ならね」
「いいですか」
「けれど同性愛でも」
それでもというのだ。
「二人以上になると」
「浮気ですね」
歌い終えて富美子にマイクを渡した一華が聞いて来た。
「そうなりますね」
「ええ、それで修羅場もね」
「ありますね」
「同性愛も恋愛だから」
それ故にというのだ。
「嫉妬とか憎しみとか」
「そうしたものがですね」
「どうしてもね」
それこそというのだ。
「あってね」
「それで、ですか」
「そっちでも相手はね」
「一人ですね」
「そうじゃないと駄目よ」
「碌なことにならないですね」
「そうよ、それで同性愛でも浮気する位なら」
それならというのだ。
「自分で、よ」
「そうなりますね」
「本当に自分で収めたら」
「何もならないですね」
「浮気したいと思ったら」
その時はというのだ。
「まさにね」
「自分で、ですね」
「収めればいいのよ、だからそうした漫画やアニメや小説があるのよ」
「ゲームも」
「そうよ」
まさにというのだ。
「ネットでも一杯あるでしょ」
「そうなんですか」
「あるわよ、CGとかね」
店長はそうした媒体の話もした。
「大学生の従妹でそういうの好きな子がいて」
「店長さんもですか」
「見たのよ、従妹はノーマルだけれど」
「お好きなので」
「詳しいの、同人誌とかにもね」
「何か同人誌って凄いみたいですね」
かな恵は何処かで聞いた話を思い出して答えた、何処かであって何処で聞いたのかは彼女は聞いていない。
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