第百七話 大人から言われたことその三
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「浮気や不倫は駄目ですよね」
「急に言ったわね、駄目でしょ」
明るいポップスを歌うかな恵を見つつ話した。
「絶対に」
「やっぱいそうですよね」
「男女共にね」
「そうですね、だったら」
かな恵達と話したことを店長に話そうと思い実際にそうした。
「浮気とか不倫する位なら自分で」
「もうそうしたいと思った都度ね」
店長は自分が座っている場所から答えた、確かに見える丈だった。
「もうすっかりそんな気持ちがなくなるまで」
「自分で、ですか」
「収めたらいいでしょ」
「やっぱりそうですか」
「浮気や不倫はしたら後でね」
「ばれて」
「それで修羅場になるけれど」
それでもというのだ。
「自分でする分にはね」
「何でもないですね」
「犯罪じゃないしごく自然の行為でしょ」
「自分ですることは」
「誰だってするでしょ」
留奈に平然として話した。
「特に男の子」
「男の子は、ですか」
「もう誰でもね」
それこそというのだ。
「するでしょ、しない子なんてね」
「いないですか」
「ましてしてないと溜まるから」
「それで溜まるとですね」
「かえってよくないから」
だからだというのだ。
「自分でね」
「収めることですか」
「そうしたらいいのよ」
こう言うのだった。
「好きなだけね」
「犯罪じゃないですし」
「そうそう、何で犯罪なのよ」
店長は理虹にも答えた。
「自分ですることが」
「日本ではそうですよね」
「そりゃね」
店長はこうも言った。
「昔の皇帝か王様でね」
「それで、ですか」
「後宮とかあったらいいけれど」
「それならですね」
「子孫遺す為にも」
君主の務めの一つだ、子孫即ち血脈を残していることもこうした立場になれば絶対にしなければならないことなのだ。
「自分でするよりも」
「後宮で、ですね」
「何か昔の皇帝さんで十三歳でお子さんいた人いたそうだけれど」
「十三歳、凄いですね」
理虹はそう聞いて引いた顔になった。
「それはまた」
「武田信玄さんもね」
甲斐の戦国大名だった彼もというのだ。
「最初結婚したのは十三歳の時で」
「その奥さんは確かすぐに」
「けれどお腹の中にお子さんいたそうだから」
「あの人も十三歳で」
「それでね」
「十三歳でもですか」
「お子さんいた人もね」
西夏の皇帝で実際にいた。
「いたしそれでね」
「そうした人がいても」
「それがお仕事だから」
「いいんですか」
「それでこうした人達は」
「自分ではですね」
「それよりもね」
この現実も話した。
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