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星河の覇皇
第八十五部第三章 北京星系を見てその四十八

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「それでも実はな」
「制裁を加えるとなると」
「それはしませんね」
「その実は」
「そうした国ですね」
「日本と衝突してもだ」
 このことは二十世紀からあった、捕鯨ではオーストラリアは最初に言いだしたアメリカ以上に捕鯨反対を強く主張して捕鯨賛成派の日本と対立した。
「日本に対して制裁を出したことはあるか」
「ないですね」
「中央裁判所に提訴したことないです」
「日本が強く出るとです」
「案外何もしません」
「そうだ、しかしだ」
 それでもというのだ。
「言うその声がな」
「大きいですね」
「それが実に」
「制裁等はしなくても」
「言う声がですね」
「大きいからな」
 それ故にというのだ。
「言われると辛いものがある」
「特に小国にとっては」
「連合全体で誤解されかねない」
「だからですね」
「そうした事態はですね」
「避けたいからな」
 フィジーとしてはというのだ。
「オーストラリアに言われるとな」
「フィジーは従う」
「そうなりますか」
「オーストラリアから言われますと」
「そうならだ」
 オーストラリアが言うならというのだ。
「我々としてはな」
「特にですね」
「動くことはないですね」
「左様ですね」
「全くな」
 そうだというのだ。
「誰かがもうしていることはしないことだ」
「ですね」
「無駄に体力を使わない」
「そうすべきですね」
「ロシアは寒い」
 この時代でも変わらないことだ、寒冷地が多い惑星や衛星ばかり持っている為にそうした状況になっているのだ。
「ならだ」
「その寒さを凌ぐ」
「その為にです」
「ロシア人は余分には動きません」
「カロリー確保の為に」
「動く必要がないなら動かないしだ」
 それにというのだ。
「やる気がないならな」
「動かない」
「それがロシア人ですね」
「無駄な体力は使わない」
「そうしますね」
「やる気がないことは徹底して手を抜くと言われるが」
 連合ではロシア人はそうすると言われている、実際にロシアの外交は動く必要がないと見るとそうする傾向が強い。
「しかしな」
「それは愚かなことでないですね」
「動く必要がないなら動かない」
「そうすることも大事ですね」
「余計に動いてだ」
 その様にしてというのだ。
「体力を消耗するかな」
「余計な手間を増やす」
「そうなってはですね」
「本末転倒ですね」
「まさに」
「そうしたことだからな」
 それ故にというのだ。
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