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第四十六話 結想その一

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               第四十六話  結想 
 次の戦いの場を聞いてだ、空汰は丁に明るく言った。
「ほなですわ」
「行って来てくれますか」
「はい、そうさせてもらいます」
 こう言うのだった。
「工場地帯の方にも」
「しかし」
 ここで空汰はこんなことを言った。
「京浜工業地帯になりますね」
「次に行ってもらう場所は」
「あちらも結界やったんですね」
「立ち並ぶ工場達がです」
 丁は静かな声で答えた。
「それが新宿の高層ビル群と同じく」
「結界としてもうけられて」
「それで、です」
「結界になってますか」
「はい」
 そうだというのだ。
「あちらも」
「そやったんですね」
「そしてです」
 丁はさらに話した。
「今度はです」
「あちらに地の龍が行くんで」
「宜しくお願いします」
「はい、行って来ます」
「今度は一人ですが」
 出撃する者はというのだ。
「若し他の地の龍が来るならば」
「すぐにでっか」
「もう一人の方に行ってもらいますので」
「俺がいる」
 神威が出て来て言ってきた。
「だからだ」
「何かあればやな」
「任せてくれ、俺以外にもだ」
 神威はさらに話した。
「他の皆もいるからな」
「誰かがやな」
「若しもう一人来ればな」
 地の龍のというのだ。
「その時はな」
「来てくれるんやな」
「だから安心しろ」
「ほなな」
「ですからご安心下さい」
 また丁が言ってきた。
「地の龍がもう一人出て来ても貴方が危機に陥っても」
「そうなってもでっか」
「すぐに行ってもらいますので」
 天の龍の誰かにというのだ。
「大丈夫です」
「そうでっか、ほな」
「はい、行って来て下さい」
「そうさせてもらいますわ」
「・・・・・・・・・」
 嵐は今は何も言わない、ただ空汰を見ているだけだった。そのうえで彼を見送った。そうして空汰は戦場に行くのだが。
 その前にだ、彼はこんなことを言った。
「そや、帰ったら」
「たこ焼きですね」
「それやそれ」
 護刃に笑顔で応えた。
「やっぱりな」
「皆で食べますね」
「火煉さんと昴流さんの分も買うてな」
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「皆で、ですね」
「食べような」
「そうしましょう、それじゃあ」
「ああ、皆でな」
「たこ焼きも食べますね」
「そうしよな、またたこ焼きってそのまま食べてもええけど」
 空汰は護刃に話した。
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