第七章
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「御前は罪を犯さずに済んだというわけだ」
「しかし俺はファンガイアを憎んでいた」
名護がファンガイアを憎んでいる理由の最大のものだったのだ。
「あの時。過去の世界に行くまでは」
「歴史は間違いなく変わっている」
嶋はまた告げてきた。
「まるで様々な細かい齟齬を修正するようにだ」
「それで僕達は今ここにいる」
紅は真剣な顔で呟いた。
「そしてスサノオのことを知った」
「私も最近まで知らなかった」
嶋は言葉を続けた。
「他のライダー達も。真実を知ったのは後だという」
「スマートブレイン社やボード、ゼクトのことは聞いていた」
名護も当然ながらそれは知っていたのだった。
「深い交流は今までなかったのだがな」
「君達が本来の時代に帰ればそうせざるを得なくなる」
嶋は名護達に述べてみせた。
「スサノオと。元の時代でも戦うことになるからな」
「それで僕達はこの時代のスサノオと戦うことになるんだ」
正夫はかなり単純に考えたうえで言葉を出した。
「さて、どんな奴なのかなスサノオって」
「話を聞く限りでは無数の分身を持っている」
登はそれをよく解した。
「ン=ダグバ=ゼバもアークオルフェノクもワイルドジョーカーもスサノオだった」
「それにキュリオスとカイもだ」
名護も言う。
「カイだけ何かが違うようだな」
「あれ、そう?」
今の名護の言葉にはラモンが首を傾げたのだった。
「カイもスサノオだってよくわかるじゃない」
「何故そう言える?」
かつての名護ならすぐに全否定する言葉だった。しかし今の名護はそれを否定せずまた彼に対して問い返したのだった。
「スサノオがカイだと」
「言葉じゃちょっと言えないけれど」
「そうだな。カイもスサノオだ」
「その通りだ」
次狼と力もラモンの言葉に頷いてきた。
「それは間違いない」
「性格がそれだ」
「俺はそうは思えない」
名護はそうは思えないのだった。
「他の者達はともかく。カイだけは」
「君の遊び心を思い出したらどうだ?」
その名護に対して嶋が言ってきた。
「そうすればわかるのかも知れない」
「遊び心ですか」
「そうだ。これでわかるか」
「まさか」
「あっ、そうです」
紅の方が先に気付いて声をあげた。
「名護さん、カイの遊び心です」
「カイの遊び心」
「そうですよ。スサノオは何処か遊んでません?」
「そうだな」
一旦気付きかければそこからが早かった。
「スサノオは常に何かライダーとの戦いを楽しんでいるふしがある」
「そのスサノオの分身のカイもまた」
「そういうことだな。ならカイもスサノオの分身だ」
「そうなります。ワイルドジョーカーにしろそうじゃないですか」
「あれもか」
スサノオについてどん
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