第四十六話 女帝達その九
[8]前話 [2]次話
「少なくともこの世界の者達とは」
「この世界のですか」
「神界にいる者達なら兎も角」
「そうした人達とはですか」
「そうもしますが」
それでもというのだ。
「貴方達とはです」
「ないですか」
「はい」
そうだというのだ。
「ですからご安心を。それに」
「それに?」
「見たところ全員。女性達も含めて知識だけですね」
女帝は微笑んでこうも述べた。
「経験はないですね」
「いや、それは」
「何も言ってませんけど」
「わかります?」
「そうなんですか?」
「見ればわかります」
女帝は微笑んだまま答えた。
「人を見ればおおよそは」
「そういうのわかるって」
「凄いですね」
「流石女帝さんですね」
「ほんまに」
「経験を積めばわかります」
そうすればというのだ。
「そして私は神霊なのですか」
「余計にですか」
「こうしたこともわかりますか」
「そうですか」
「こうしたことは床を共にと言うと」
先程の様にというのだ。
「反応でわかります」
「経験ないとですか」
「それが出ますか」
「反応に」
「余裕がなく驚いたり戸惑ったりします」
そうなるというのだ。
「あれば言われても」
「女帝さんに誘われても」
「それでも驚いても」
「余裕が出ますか」
「反応に」
「全く経験がないとはじめということが」
それがというのだ。
「出ます」
「それ言われますと」
アレンカールは顔を赤くさせて応えた、ジャガーの顔であるがそれでも顔ははっきりと赤くなっている。
「そうなんですが」
「それでわかります、そして目ですね」
「目ですか」
「目が一番わかります、例えば心正しき人は澄んでいて」
「悪いと濁りますね」
「そうです、貴方達もこの世界で国を治めているなら」
特に棟梁である綾乃を見て話した。
「こうしたことはです」
「覚えておくことですね」
その綾乃が応えた。
「絶対に」
「そうです、いいんですね」
「はい、経験のことは兎も角」
「それはやがて誰でも経験しますね」
「そ、それ言います?」
「結婚すれば必ずですね」
「そう言われたら」
綾乃は赤くなった後で白くなって応えた。
「そうですね」
「そうです、交際しても」
「ありますか」
「それでわかります」
そうだというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ