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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
覆す力
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ば有利なのは相手側。それなのに相手は動きを見せない。それが策略なのか単純な思考の欠落なのかわからなかったシェリアは距離を取るために後ろへと下がっていこうとする。

(ううん!!違う!!)

だが、それが相手の狙いだと言うことにすぐに気が付いた。

「うわっ!!」

狙いに気が付くと同時に頭を下げていた。それによりクロノスの手を寸でのところで回避することに成功する。

「ちっ。相当強くなっているようだな」

悔しそうな表情を見せるクロノス。だが、彼女はまたしても一気に酸素の消耗を知らせる気泡を出しながら攻撃を仕掛けてくる。

「速い」

何とかギリギリで魔法の効果から抜け出すことができ逃げてはいるが、その度に酸素が一気に削られているのがわかる。しかも自身は攻めに転じる隙もなく、対処ができない。

「どうしよう」

焦り始めてきたシェリア。だが、その色は相手にも見えてきていた。

「くっ。どうすれば・・・」



















シリルside

仮面に隠れているものの、ムーンは明らかに余裕さを醸し出しているのがわかる。それもそのはず、彼女はこの俺有利のステージをものともしないほどの魔力を有しているのだ。

「この魔力の感じ・・・もしかして・・・」

ただ、それにより相手が誰なのかもすぐにわかった。この人は先日の100年クエストの時に戦った月神竜・セレーネだ。

「なんでこんな大会に・・・」

なぜ彼女のような人?が大魔闘演武に出てきたのか皆目検討がつかない。

「私の狙いは貴様だ、シリル」
「俺?」

セレーネさんは先程入手した新しい魔水晶(ラクリマ)へと交換を行いながら俺の疑問に対し不敵な笑みを浮かべながら答える。別に100年クエストの時に俺は彼女と大きく争った記憶はないんだけど、その目は嘘を言っているようには見えなかった。

「悪いがここでやらせてもらう!!」

そう言った彼女はまたしても水中とは思えないほどの速度で間合いを詰めてくる。ここは一旦距離を置いた方がいいのか?

「いや・・・」

そんな思考をすぐに振り払う。なぜなら彼女が俺に狙いを定めている以上、逃れることができないことは明白だからだ。

「なら・・・」

迎え撃つしかない。そう思い彼女を視界に捉えることに集中すると、彼女は一瞬だけ手をドラゴンの状態にしたのか、長い爪が顔のスレスレを通り抜けていく。

「うおっ!!」

思わず変な声が出た。だが、間一髪回避することができたため安堵の息を漏らしていると、なぜか観客から大歓声が発せられているのが耳に入る。

「すまん」
「え?」

そしてなぜかセレーネさんも手を合わせて謝罪して
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