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おぢばにおかえり
第七十八話 教会長さんその七

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「本当にね」
「先輩にとって高校時代のことはかなり重いんですね」
 つくづくです、そのことがわかりました。
「悪いことをしたとですね」
「ずっと思ってるわ。取り返しのつかないね」
「そこまでのものですか」
「だっておみちから離れた人を作ってしまったから」
 だからだというのです。
「あの時ずっと悪意があってしたこともわかってるし」
「かんろだいの前や学校の校門で」
「わかってたの。後輩の娘達がそのことで私をどう言ってたか」
 残酷とか言われた時のこともというのです。
「残酷とか意地悪とかね」
「そのこともですか」
「わかってたの」
「それでも先輩何も言われませんでしたね」
「自分がしたことだからね」
 だからだというのです。
「言わないわ」
「そうなんですね」
「自分がしたことからは逃げられないのよ」 
 先輩は俯いて言われました、ここでです。
 東の礼拝場の前に来たので二人でかんろだいに頭を下げました、そうしてからまた歩きはじめました。
「悪いことからはね」
「それで先輩もですか」
「そのことを実感してね」
 そうしてというのです。
「言われてるの」
「そうですか」
「絶対に報い受けるって言われたし」
「一年生の時にですか」
「そう、その時三年生の人にね」
 また俯いて言われました。
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