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夢幻水滸伝
第三百二十五話 東進の為にその三

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「実は」
「そうなのですよね」
「ああ言うのは知識だけや」
「四十八手等も」
「実際は日本風に言うと穢れを全く知らんな」
「乙女ですね」
「そや、あの娘はな」
 碧のことを話すのだった。
「実はな」
「左様ですね」
「そやけどな」 
「ああした性格ですね」
「あの娘はな」
 そうだというのだ。
「これがな」
「それがです」
「どうにもやな」
「私としては。私も声をかけられたことがありまして」
「自分そういうことはな」
「男女のお付き合いは乱れることなくです」
 そのうえでというのだ。
「真面目にです」
「それが一番やな」
「そう考えていますので」
 トウェインに真面目な顔で述べた。
「時として私が作ったお料理も楽しんで頂き」
「自分料理趣味やったな」
「最近は和食も作っています」  
 ヘミングウェーは答えた。
「肉じゃがも」
「ああ、あれな」
「和風ビーフシチューを」
「あれそうやからな」
「食材はおおむね同じですね」
「そのビーフシチューとな」
「調味料を変えましたら」
 そうすればというのだ。
「ああなりました」
「そやな」
「それでその肉じゃがもです」
「作ったか」
「この世界でも何かと作っていますので」
 だからだというのだ。
「よかったら」
「ほなな」
「はい、それでお話を戻しますが」
「碧ちゃん達を雇うこと自体はええな」
「ですが五人の個性が」
 これがというのだ。
「困りものです」
「まあそこは我慢してな」
「そうしてですか」
「やっていこうな」 
 こう言うのだった。
「この度は」
「そうですね、私達は今は三人だけです」
 エリカはトウェインの言葉に頷いて述べた。
「そうした状況やと」
「勢力拡大するにしてもな」
「難しいです」
「それでもたもたしてるとな」
「他の勢力が大きくなりますね」
「先んずれば人を制すでな」
 項羽が言ったこの言葉も出した。
「動くべき時にや」
「動くことですね」
「そやからな」
「今ですね」
「動いてな」
 そうしてというのだ。
「勢力をや」
「拡大させますね」
「そうしよな」
 是非にというのだった。
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