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イベリス
第百二十七話 告白その六

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「本当にな」
「あってはならないですね」
「それやった奴は今度が自分がだよ」
「取られるものですね」
「因果応報でな、そうでなくても批判はな」
 社会的なそれをというのだ、実際にそうした相手を笑顔で迎える程世の中は甘いものではないのだ。
「受けるさ」
「そうしたものですね」
「だからな」
 それ故にというのだ。
「そんなことはな」
「しないことですね」
「嬢ちゃんは正しいよ、じゃあお花は買わせてもらうな」
「わかりました」
「それでその紅茶飲んだらな」
「そうしたらですね」
「家に帰るんだよ、それでな」
 そのうえでというのだ。
「まずは風呂に入るんだ」
「お風呂ですか」
「思い切り入って身体奇麗にして気分もすっきりさせてな」
 そうしてというのだ。
「未成年だけれどこっそりとな」
「飲むんですね」
「ああ、そうしなよ」
「それで忘れるんですね、実は」
 ここで咲は自分の家のことを話した。
「うちお酒はです」
「いいのかい」
「お家の中とかで飲むなら」
 それならというのだ。
「何も言われません」
「じゃあ今日はとことんな」
「飲むことですか」
「記憶なくなるまで飲んでな」 
「忘れるんですね」
「辛いことをな、二日酔いになったらな」 
 マスターはその時のことも話した。
「朝風呂に入ればいいさ」
「そうしてすっきりすることですか」
「そうだよ、兎に角風呂に入って」
 紅茶を飲んで家に帰った後はというのだ。
「それからはな」
「飲むことですね」
「そうしながら親御さん達に吐き出すんだよ」
「失恋したことを」
「そうじゃなかったら誰か信頼出来る人にな」
「じゃあお姉ちゃんですか」
 咄嗟に愛のことが思い浮かんだ、それで言った。
「そうですか」
「言えばいいさ、兎に角お花は買うからな」
「有り難うございます」
「それで紅茶よかったらおかわりもな」
 これもというのだ。
「しなよ」
「これでいいです」
 おかわりは遠慮した。
「それで今日は」
「ああ、風呂に入るか」
「そうしてきます」
「銭湯でもいいからな」 
 風呂はというのだ。
「家の近くにあったらな」
「あります、八条温泉が」
「あのスーパー銭湯か」
「お父さんグループの社員さんなんで半額サービス受けられます」
「そうなんだな」
「八条グループの施設やお店はグループの社員さんやご家族は半額であること多くて」
 それでというのだ。
「他にもサービスがあったりしますが」
「八条温泉は半額か」
「そうなんです」
「じゃあそこに行けばいいさ」
 咲に優しい声で話した。
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