暁 〜小説投稿サイト〜
戦姫絶唱シンフォギア 陽だまりは押し掛け女房
放課後にて
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き
近い。
未来は一樹を……つまりは異性を前に完全に無防備だし、響に至っては一樹の肩に手を置いて話している。

「うわぁ……」
「デ〜ス……」
「……な?」

完全に感覚が麻痺し切ってる3人に、後輩コンビも若干引いている。

「なぁ……誰か止めろよ……アレ……」
「えぇ……?無理ですよ……。クリス先輩が止めて下さいよ……」
「は……!?」

目の前で、無自覚にイチャつく3人を止めろ、というとんでもない仕事を任されたクリスは顔を引き攣らせる。

「言い出しっぺはクリス先輩デ〜ス……」
「い……いや……それはそうだけど……!」
「ジー……」
「ジー……デス……」
「お……お前ら〜……ッ!?あぁ!!もう!!分かったよ!!やればいいんだろ!やれば!」

後輩2人の無言の圧力にクリスは耐え切れず、半ば押し付けられる形で引き受ける羽目になった。

「な……なぁ?お前ら……?」
「んぇ?」
「何すか?」
「どうしたの?」

3人はクリスの呼び掛けに反応して、そちらを見た。

「あ……あのよ……お前ら……近すぎないか?」
「へ?何が?」
「その………距離が……」ボソッ
「え?ごめん、なんて言ったの?」
「だ!か!ら!距離だよ!距!離!」
「はい?」
「『はい?』じゃねぇよ!!さっきからお前らは人前でベタベタイチャイチャと……!そういう事は家でやれ!!」
「ク……クリスちゃん?急にどうしたの?」
「イチャイチャって……なんの事っすか?」
「わ、私たちは普通に話してたつもりだけど……」
「はぁ!?」
「それに、距離が近いとか言われても……」
「普通じゃないの?」
「うん。昔からこうだし」
「ウガッ……」

あまりに無自覚な3人に、クリスはガックリと項垂れた。

そして……。

「あ"〜も"う"!!だからやりたくなかったんだよ!!」
「うおぉ!?」
「クリスちゃん!?」
「ちょっ……!?何!?」

ついにキレた。

「本っ……当にいい加減にしろよ!!
この鈍感共がッ!!いつもいつも人前でイチャつきやがって!!少しはそんなもん見せつけられるこっちの身にもなりやがれ!!」
「ゆ……雪音先輩!?なんで怒ってるんですか!?」
「クリスちゃん、落ち着いて!!」
「急にどうしちゃったの!?」

顔を真っ赤にして怒鳴るクリスと、それを宥める幼馴染トリオ。そして、その原因を作ったといってもいい後輩コンビはというと……。

「およよ……クリス先輩がプッツンしちゃったデ〜ス……」
「あらら……」
「なに他人面してんだ、そこのダブルバカッ!!!」
「「ひゃいっ!?」」

クリスの悲痛と怒りに満ちた声がこだました……。

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ