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星河の覇皇
第八十五部第三章 北京星系を見てその三十五

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「まさに殺したいから殺す」
「誰もを手当たり次第に殺していました」
「そう言われていますね」
「まさに」
「殺戮に狂奔していたと」
「そして魏忠賢は賄賂を貪りだ」
 李はこの人物の話をした、宦官だったことで知られている人物だ。明代はこの宦官が何かと出て来る時代だった。
「そしてだ」
「国政を壟断し私物化し」
「国を腐敗の極みに落としました」
「まるで秦の趙高の様に」
「むしろ趙高より酷かったかも知れないです」
「共に異常な人物だったが」
 まさに良心やモラルが見られないだ。
「そうした風になるとな」
「最早どうにもならないですね」
「完全にモラルや倫理観がないと」
「政治の世界でも」
「ある程度はだ」 
 例え不要と言われようとも、というのだ。
「政治にもだ」
「良心やモラルは必要ですね」
「倫理観も」
「左様ですね」
「そして人は相当な人格障碍者でもないとだ」
 それこそというのだ。
「やはりな」
「良心を備えていますね」
「殆どの者が」
「左様ですね」
「例外はいてもな」
 その相当な人格障碍者サイコパスでもかなり症状が酷い者だ。
「しかしだ」
「それでもですね」
「良心はあるもので」
「命を奪うことに抵抗がある」
「左様ですね」
「そうだ、だから連合でもな」
 自分達の国でもというのだ。
「暗殺よりもだ」
「賄賂の方が多いですね」
「それも遥かに」
「そうなっていますね」
「脅迫等もあるが」
 弱みを握ったりハニートラップ等で罠に陥れてだ。
「やはりだ」
「一番オーソドックスなものはといいますと」
「それですね」
「賄賂ですね」
「よく使われる策略は」
「全体の八割はそうだろう」 
 工作に置ける中でというのだ。
「おおよそな」
「やはり楽ですし」
「仕掛ける方も気が楽ですし」
「付け届けとも言えます」
「賄賂はまことに楽です」
「暗殺は命を奪うしだ」
 このことが行う方の良心にも触れるというのだ。
「しかも事前の準備に証拠の隠滅にな」
「手間がかかりますね」
「暗殺の手段の検証もしますね」
「それも極めて慎重に」
「そして刺客を雇う場合もあります」
「コストもかかります」
「私はしたことはないが」
 それでもとだ、李は話した。
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