【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第4章】Vividの補完、および、後日譚。
【第7節】キャラ設定4: ヴィクトーリア・ダールグリュン。
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。号天語としての「本来の意味」を考えれば、少なくとも「帝」は、誤訳と言って良いでしょう。
ベルカ語の「帝」は、あくまでも「聖王」の臣下であり、単に『諸王の中では、傑出した存在である』と言うに過ぎないのですから。
【ユーノ・スクライア教授も84年の著書(後述)の中で、『この「王、帝、聖王」は、実態に即して言うならば、それぞれ「国王、州王、星王」とでも訳した方が、まだマシだった』と述べていますが、全くそのとおりです。】
ベルカ語の語源にまで遡って考えると、「王、帝、聖王」の原義は、それぞれ「治める者、束ねる者、導く者」となります。
【ミッド語の「聖王(holy king)」はあくまでも訳語であり、ベルカ語でそれを意味する用語は、決して「聖」という単語と「王」という単語との合成語ではないのです。】
もう少し言葉を補って意訳するならば、「現実に国家を統治する者、そうした国々を州ごとに束ねて統括する者、ベルカ世界全体を(多分に精神的な意味合いで)教え導く者」といったところでしょうか。
実のところ、先史時代には、四つの小型大陸はそれぞれの「帝」によって統括されていました。その当時の「王」たちは、それぞれの「帝」の下で、後の時代で言う「諸侯」のような立場に立っていたのです。
しかし、惑星規模の寒冷化と〈中央大陸〉の成立に伴い、かつての「四帝」の一族は、ことごとく滅び去りました。
また、その時点で、諸王の数は三百を超えていたと言います。古代ベルカ1080年の歴史とは、ひとつには「国家の統合が進み、王国の数が三百あまりから四十たらずにまで減少してゆく過程」でもあったのです。
【なお、ミッドの新暦で言う「前1298年」からの1080年間が、ベルカで言う「古代」です。古代ベルカでは、100年ではなく、120年を「大きな単位」としていたため、一般に、古代ベルカの歴史は「九つの時代」に分かれるものとされています。
ごく大雑把に言うと、『第三の時代の後半が〈第一戦乱期〉で、第六の時代が丸ごと〈第二戦乱期〉で、第九の時代が〈第三戦乱期、および、大脱出の時代〉である』ということになります。
また、〈ゆりかごの聖王〉とは、本来〈地上の聖王〉に相対する表現であり、歴史上「実在」していたことを確認できるのは、五人だけです。
今では、前1500年頃に〈次元世界大戦〉を引き起こした人物が〈最初のゆりかごの聖王〉と呼ばれてはいますが、もしかすると、それ以前にも〈ゆりかごの聖王〉は存在していたのかも知れません。ただ、歴史的にその実在を「確認」することが全くできていないだけなのです。】
国家統合の過程で、一個の「州」を丸ごと平定した「王」には、「聖王」から改めて「帝」の称号が下賜されることにな
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