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魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第4章】Vividの補完、および、後日譚。
 【第7節】キャラ設定4: ヴィクトーリア・ダールグリュン。
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 まず、ベルカ世界では、人類は一貫して(その惑星にある五つの大陸の中でも)ただ一つの大陸にしか居住したことが無く、ベルカ人たち自身は、その大陸のことを単に〈中央大陸〉と呼んでいました。
【彼等が他の大陸へ進出しなかった理由は、(少なくとも、数ある理由のうちの一つは)いずれも遠く離れた他の四つの大陸には、多かれ少なかれ「小型の竜族」が住んでおり、ベルカ人は一般に竜族を「大変に嫌悪」していたからです。】

 そして、北半球の中緯度帯に拡がるその大陸は、ごく大雑把に言うと、南北3600キロメートル余、東西7200キロメートル余の「長方形と楕円形の、(あいだ)を取ったような形」をしていました。
【総面積は2000万平方キロメートルを軽く超えており、現在のミッド〈第一大陸〉と比べると、実に2.5倍超の広さとなっています。
 そして、実際に、最盛期(第一中間期の末期)のベルカ世界の総人口は、現在のミッド総人口の2.5倍(25億人)を超えていたのだと言います。】

 しかし、先史時代には、この大陸はまだ「さほど大きくはない中央島」と「その四方に隣接した四つの小型大陸」とに分かれていました。その後、200年の〈空白の時代〉における急速な寒冷化の結果、海が後退して、中央島と四大陸が「ひとつながりの土地」となったのです。
 また、先史時代には、それら四つの小型大陸で、それぞれに少しずつ異なった文化が形成されていたため、広大な〈中央大陸〉が成立した後も、かつての小型大陸はそれぞれに「州」と呼ばれ、ベルカ世界の滅亡に至るまで『文化は州ごとに少しずつ異なる』という状況が続きました。

 さて、現代のミッド語における「帝、王、公、候、伯、子、男」といった、「貴族の身分を表現する用語」は、実は、元々すべて〈号天〉からの外来語です。
 本来のミッド語は(あえて日本語に翻訳するならば)「(きみ)(あたひ)(おびと)」などといった古典語で、今やそうした単語は『その方面の専門家でなければ、聞いても意味が解らない』という状況になっています。
(大昔のミッドでは、身分制そのものがまだあまり発達していなかったので、身分を表現する用語も、やはり同様に未発達なままだったのです。)

 ミッド人も、初めてベルカ文化と接触した時代には、実に精力的に翻訳作業を進めましたが……あまりにも精力的に、事を急ぎすぎたのでしょう。今にして思えば、「稚拙な翻訳」や「明らかな誤訳」も決して少なくはなかったのですが、それらの「不適切な訳語」の多くは、そのままミッドの社会に定着してしまいました。
 例えば、ベルカ語の「国家の主権者、ないし、それ以上の身分を表現する三つの単語」は、それぞれ「王、帝、聖王」などと翻訳されていますが、実のところ、これもあまり「適切な訳語」ではありません
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