【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第4章】Vividの補完、および、後日譚。
【第6節】その後のジークリンデとルーテシア。
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ど、大丈夫?」
「お金なら、ルーやんから随分と多めにもろうたから、大丈夫や。ルーやんは『半年ぐらいは暮らせる額』とか言うとったけど、私の金銭感覚やと一年は余裕やな。野宿がOKの土地やったら、二〜三年はいけるやろ」
「もし足りなくなったら、遠慮せずに言ってね。幾らでも送ってあげるから。そのためにも、落ち着いたら必ず居場所を連絡して」
ジークリンデがその気遣いに感謝すると、ヴィクトーリアは最後に、家族にも今すぐ必ず連絡を入れるように念を押してから、通話を終えました。
そこで、ジークリンデは早速、その通話ブースから二件目の通話を始めます。
そして、養父と「ひととおりの会話」を済ませた後、ジークリンデは最後にふと、養父にこんなことを尋ねました。
「ああ、それからな、お父はん。ちょぉ訊きたいんやけど……私の、実のお母はんとお祖母はんは、14年前に、私をお父はんに預けてから、シガルディスへ出かけたんよな?」
「おお。そうやで」
「その時、何故二人してシガルディスなんぞへ行くことになったのか。それから、具体的にどのあたりに行くつもりやったのか、何か言うとらんかった?」
「ん〜。理由も場所も、特に聞いてへんなあ。ただ、二人とも何や観光旅行にでも出かけるみたいな軽いノリやったで。間違うても『今から命がけで何かをしに行く』みたいな感じやなかったわ。せやから、いきなり訃報が届いた時にも、最初は何かタチの悪い冗談やろうと思うたんや。結局、遺体は指一本も、帰って来うへんかったしなあ」
「ホンマに? もうちょっと何か無かったん? 是非とも思い出してほしいんやけど」
「そう言われても、なあ……」
男はしばらく考え込んでから、こんなことを言い出しました。
「推測まじりの話でええなら……二人は『誰かに、初めて会いに行く』みたいなノリやったなあ。……ああ! それから、今、思い出したんやけどな、ジーク! そう言えば、姉貴は最初、一か月ぐらいはかかりそうなことを言うとったわ」
彼の言う「姉貴」とは、ジークリンデの母方祖母オルトリンデのことです。
「それなのに、ほんの十日あまりで『ミッド行きの次元航行船の事故で』という訃報が届いたからなあ。それで、なおさら冗談かと思うたんや」
そうした会話の後、ジークリンデはまた改めて感謝と詫びの言葉を述べました。
「永久追放処分とかも、そう気に病まんでええぞ。本当に会いとうなったら、俺らの方から、お前のところへ顔を出せばええだけのことやからな」
昔から「表裏が無い性格」の養父に真顔でそう言ってもらえると、ジークリンデも安心して通話を終えることができました。
また、三件目の通話で、明日のデヴォルザ
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