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魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第4章】Vividの補完、および、後日譚。
 【第5節】同80年の10月以降の出来事。
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ました。どうやら、実力以前の問題として、相当に相性が悪いようです。
 なお、残る三試合の組み合わせは、順番に以下のとおりでした。

 ミカヤ(19歳)対アインハルト(13歳)
 テラニス(17歳)対ミウラ(13歳)
 ザミュレイ(18歳)対ヴィクトーリア(18歳)

 一方、ノーザは、昨年みずからジークリンデに語ったとおり、見事にイメチェンしていました。これなら、元「縛られ隊」の女の子たちですら、とっさには気がつかないことでしょう。
 控え室で、ノーザはザミュレイにこう指摘しました。先日の、ジークリンデとヴィクトーリアのやり取りなどを知らないこともあって、かなり「人でなし」な言い回しになってしまっています。
「ヴィクターはあの『13歳組』と同様、まだメンタルが弱い。君もそろそろ結果を出せ。ジークがやらかした(あと)だ。ルールの範囲内なら、少しぐらい卑怯でも目立たないぞ。(笑)」
「まあ、あなたと違って、私は最初からヨゴレ役ですからね」
 ザミュレイもまた、悪びれもせずにそう言ってのけました。

 第二試合。序盤はじりじりとした展開でしたが、絶好調のミカヤは一瞬の隙を突いて一撃必殺の突きを()り出しました。
 アインハルトはリングの外にまで突き飛ばされたまま、カウント内に戻ることができず、ミカヤのTKO勝利となります。

 第三試合。テラニスはベッタリとへばりついて打ち合いを()け、組み技と投げ技でミウラを翻弄し、そのまま判定勝ちに持ち込みました。
 やはり、アインハルトとミウラには、先日のジークリンデの「空中乱打事件」による動揺が、メンタルな部分にまだ少しばかり残っていたようです。

 そして、第四試合。ザミュレイは序盤で軽くポイントを取って、あとは巧みに(あからさまに、ではない形で)逃げ回る戦術を取りました。
 観客からはブーイングもありましたが、ルールの上では有効です。
 ヴィクトーリアが攻めあぐねているうちに試合は終了し、ザミュレイの判定勝ちとなりました。
(ヴィクトーリアは元来、あまり勝利に貪欲な性質(たち)ではないのです。)
 こうして、ベスト4は、四日目の対戦順に、ザミュレイ対テラニス、ミカヤ対ハリーとなりました。

 また、同日の午後に行なわれた5位から8位までの決定戦では、まず、ヴィクトーリアがグラスロウに圧勝しました。
 次に、アインハルトとミウラは、二人して少しは吹っ切れたのか、なかなかの名勝負となりましたが、最後はアインハルトのKO勝利で終わりました。
 そして、5位決定戦のヴィクトーリア対アインハルト戦は、かなり微妙な判定になりましたが、ヴィクトーリアが(から)くも勝利を収めました。
 なお、7位決定戦では、ミウラが得意の(?)逆転KO勝利を飾ります。
 こうして、
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