【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第4章】Vividの補完、および、後日譚。
【第4節】新暦80年、9月までの出来事。
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明けて、新暦80年。
まず、3月になると、ジークリンデが唐突に嘱託魔導師の資格を取得しました。それが一体何の役に立つのかは、本人にも今はまだよく解っていません。
そして、同3月には、ナカジマジムが正式に拠点を構えました。
場所は、首都クラナガン新市街の北部。「格闘技ジムとしての機能」と「スポーツジムとしての機能」を兼ね備えた大型の総合ジムです。
周辺の街区には「オフィス街や高級住宅街」もあり、一般の会員として「ビジネスマンや有閑マダムたち」が利用することも、充分に期待できる環境でした。
同じ頃には、ミウラも正式に八神道場からナカジマジムへと移籍し、ノーヴェはナカジマジムの会長として、競技選手のコーチからジムの経営までこなして、ますます忙しくなっていきます。
(また、この年度末には、ファビアの保護観察期間も「遡って半年」に短縮され、即座に終了しました。)
そして、4月になると、ヴィヴィオたちはは初等科の5年生(最上級生)に、アインハルトたちは中等科の2年生に進級しました。
以下は、そんな時期のヴィヴィオとアインハルトの、二人きりでの会話です。
【基本的には、コミックス最終話からの引用ですが、例によって少しばかり変えてあります。】
「ヴィヴィオさん、何かお悩みですか?」
「大したことじゃないんですけど、5年生になって、将来の夢と言うか……格闘技も続けてはいきたいんですが、それ以外の可能性についても、いろいろと考えていたんです」
「お母様方のような『公務員』や、以前に伺った『学者さん』や……あとは、ヴィヴィオさんなら、聖王教会でも歓迎されそうですよね」
「ええ、そんな感じです。どれを選んでも、『自分で決めたことなら後悔なんてしない』とは思うんですが……それでも、『何かを選ぶ』ということは、『別の何かとお別れする』ということでもありますから……それが少し寂しいかなって。
選べる道が幾つもあるという時点で、これも随分と贅沢な悩みではあるんでしょうけど」
「なるほど……。でも、それでしたら、贅沢ついでにもっと欲張って、いっそのこと、全部を選んでしまっても良いんじゃありませんか?」
(ええ……。)
最初にそう聞いた時には、ヴィヴィオも驚きましたが、言われてみれば、確かに、ルーテシアのように一人で何役もこなしている人はいますし、「なのはママ」も管理局員と母親業をしっかりと両立させています。
そんな話を踏まえて、アインハルトはこう語りました。
「最近、私もちょっと欲張ってみたいと思っているんです。自分の覇王流を磨きながら、私なりの覇王流を伝えていける子を探してみたい、とか……やりたいことは全部やって、その上で、自分と自分
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