【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第4章】Vividの補完、および、後日譚。
【第2節】IMCS第27回大会の都市本戦。
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ょうから、ここはあまり問い詰めたりはしない方がよろしいかと。》
《先々月には、無限書庫でも、八神司令の「直属の部下」みたいに振舞っていたし……彼女って、一体何者なのかしら?》
《本格的に、調べてみますか? コニィも、そろそろ「使える人材」に仕上がって来ましたが。》
なお、コニィというのは、今年の春からヴィクトーリアの侍女になった女性です。
《……いえ。こちらは、ただの個人的な興味よ。コニィには、彼女のことよりも別に探りを入れてほしいことがあるわ。》
ヴィクトーリアがそう答えると、ちょうどそこへジークリンデが姿を現わしました。
「ああ、ごめんな、ヴィクター。遅くなって。もしかして、第二試合、もう終わってもうたか?」
「まだ、第一試合が終わったところよ。私の次の対戦相手は、テラニス選手に決まったわ」
ヴィクトーリアがそう言って、自分の隣の座席を指し示すと、ジークリンデは大人しくその席に座りながらも、やや驚いた声を上げます。
「なんや、あのルーやんが負けてもうたんか。それなら、今までノーマークやったけど、格闘王の娘さんというのは、本当に強い人なんやな。ヴィクターも足元、掬われんよう、気をつけてや」
「あら。私の心配をしてくれるの?」
ヴィクトーリアの声は、何故かちょっと嬉しそうです。
「やっぱ、ここまで来たら、ヴィクターとは決勝戦の舞台でやり合いたいやんか」
「だったら、あなたも、まずミウラさんに勝たないとね。(ニッコリ)」
「その件ですが、お嬢様。次の試合、必ずしも彼女の勝利は楽観できないようですよ」
「そうなの? 相手は無名の選手だったと思ったけど」
「それはそうなんですが、8月にルーフェンで、ミウラ選手には幾つか『苦手な距離』があることが判明しました。そして、今回の相手選手が得意としている間合いが、まさにその、ミウラ選手が苦手としている距離なんですよ」
「要するに、実力はともかくとして、相性が悪い、ということかしら?」
「はい」
「あれから一か月あまり。ミウやんが『自分の苦手をどこまで克服した上で、ここへ来たか』が、勝負の分かれ目というトコロやろうなあ」
一方、医務室では、シャマル先生が「念のため」実際にルーテシアの精密検査をしていました。
「はい、どこも異常なし。当初の計画どおりね。(笑)」
エリオとキャロとファビアも同席して、ルーテシアたちはそのまま「医務室の大型モニター」で第二試合(第2ブロックの1回戦)を観戦することにします。
エドガーが指摘したとおりで、ミウラも序盤ではなかなか「自分の得意な間合い」を取ることができずに、相当な苦戦を強いられましたが、最終ラウンドでは「いつものように」逆転KO勝利を飾りました。
【第3ブロックから第8ブロックの描写は
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