暁 〜小説投稿サイト〜
魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第4章】Vividの補完、および、後日譚。
 【第1節】新暦79年、9月までの出来事。
[1/7]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


 明けて、新暦79年。
 まず、1月には、アインハルトの「育ての親」である祖父母が相次いで死亡しました。
 祖父エーリクも祖母イルメラもまだ67歳で、ミッドチルダの感覚では、明らかに「早死に」の部類です。
 アインハルト(12歳)は、祖父母の遺言(ゆいごん)に従って教会から司祭を呼び、二人の葬儀と「8年前に8歳で死んだ兄ゲオルグ」の祀り上げを()(おこ)ないました。
(エーリクの妹たちと娘たちも「一応は」顔を出してくれました。)
 なお、アインハルトは法的に未成年だったため、死亡したエーリクの下の妹ドーリス(57歳)が法律上の「保護責任者」になりましたが、その後、彼女は「親代わり」のようなことは何もせず、アインハルトが「両親と祖父母の遺産」によって経済的には何の不都合も無い状況にあるのを良いことに、アインハルトのことを完全に放置しました。
 そして、アインハルトは、St.ヒルデ魔法学院中等科「首都圏キャンパス」への入学手続きを終えると、祖父母という「(たが)」が(はず)れてしまったためでしょうか。3月からはついに「通り魔」のようなことを始めてしまったのでした。
 今にして思えば、全く『正常な判断力を失っていた』としか言いようがありません。

 また、2月には、マルーダ・クロゼルグ(65歳)も突発性の病気で死亡しました。
 孫娘のファビア(13歳)は、昨年のうちに通信教育で義務教育課程を修了していましたが、祖母の急死によって、全く心の準備なしに「魔女クロゼルグ」の記憶を継承してしまい、やがて、彼女の意識は「11歳当時のクロゼルグの感情」に飲み込まれてゆきます。
(継承される記憶の側を人格化して言うならば、ファビアは『祖母を失った悲しみのために、その心の弱さに付け込まれてしまった』ような形です。)
 法律上の「保護責任者」がつくと、行動が制限されてしまうと考えて、ファビアは当分の間、祖母の死を隠すことにしました。
 その間に、彼女は「違法な情報取得技術」によって『今も「あの三人」の子孫がミッドにいるのかどうか』を調べ上げ、アインハルトとヴィヴィオとジークリンデの存在を知ります。
 さらに、5月になって、今年はその三人がそろってIMCSに出場することを知ると、ファビアは自分も「発作的に」それにエントリーしてしまったのでした。
 これもまた、『正常な判断力を失っていた』としか言いようがありません。


 なお、2月には、はやては昨年にルーテシアと約束したとおり、カルナージで初の「合同訓練」を実施しました。
 参加者は、八神家の七人全員(はやて、シグナム、ヴィータ、シャマル、ザフィーラ、リイン、アギト)の他に、なのは、フェイト、ギンガ、スバル、ティアナ、エリオ、キャロ。さらには、ノーヴェとヴィヴィオとコロナに、
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ