第七百二十七話 象の過去その二
[8]前話 [2]次話
「象はいいな」
「お好きですか」
「子供の頃からな、その外見が好きでだ」
それでというのだ。
「優しく頭がいいこともな」
「お好きですか」
「それで群れの仲間もな」
「容易に見捨てないですね」
「そうしたところも好きだ」
こう言うのだった。
「私はな」
「そうなのですね」
「若しだ」
大尉はこうも言った。
「象が嫌いだという者がいれば」
「そういえば少ないでしょうね」
「そうだな」
「象が嫌いという人は」
「世の中自分以外の生きものは全て忌み嫌う極端なエゴイストもいるが」
「そうでもないとですね」
「象はな」
この生きものはというのだ。
「嫌わない」
「そうした生きものですね」
「そう思う、マウリアでは神にもなっているな」
「ガネーシャ神ですね」
「ヒンズー教の商売と学問の神だ」
この神のことも言うのだった。
「象の頭を持ち四本の腕を持つな」
「あの神ですね」
「親しまれているな」
「マウリアでもですね」
「そしてこの国でもな」
連合でもというのだ。
「同じだ」
「ガネーシャは愛されていますね」
「仏教の仏にもなっているからな」
「あの宗教ですか」
「そうだ、歓喜天という名でな」
「仏になっているのですか」
「元々仏教はマウリアの宗教だ」
大尉はこのことについても言及した。
「そうだな」
「ゴータマ=シッダルタはあの国の生まれでしたね」
「そのことからマウリアの影響が強い」
「そうした宗教ですね」
「彼、仏教で言う釈迦如来の頃は紀元前だったが」
それでもというのだ。
「マウリアはマウリアでな」
「その影響を受けていますね」
「そうだ」
まさにというのだ。
「強くな、むしろだ」
「マウリアからですね」
「はじまった宗教だ」
仏教はというのだ。
「それ故にだ」
「マウリアの神もですね」
「入っている、他にもな」
「ガネーシャ紙以外のマウリアの神もですね」
「仏教には入っている、帝釈天だが」
今度はこの仏の名前を出した。
「インドラだ」
「マウリアの雷神ですね」
「戦いの神だな」
「そうでしたね」
「あの神も仏教に入っている、他にもな」
「仏教の仏にですか」
「なっているマウリアの神がいる、それで連合でもだ」
この国でもというのだ。
「この神は信仰されている」
「仏教の仏として」
「そしてヒンズー教自体もな」
この宗教もというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ