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八条学園騒動記
第七百二十七話 象の過去その一

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                象の過去
 大尉は上等兵を連れてサバンナの草食動物達のコーナーに入った、そこに行くとそれぞれのコーナーの中にだった。
 象やキリン、シマウマ、レイヨウ、ヌー、サイ達がいた。それぞれ群れを為してのどかに暮らしているが。
 その彼等を観てだ、上等兵は言った。
「随分とです」
「落ち着くな」
「はい、こうした生きもの達を観ていますと」
「私もだ」
 大尉ははっきりとした声で答えた。
「実にだ」
「落ち着かれますか」
「そうなっている、だが」
「だが、ですか」
「彼等の傍に行くとな」
「危険ですね」
「象にしてもな」 
 第一に観たかったこの生きもの達を観て言うのだった。
「そうだ、普段は大人しいが」
「象は確か暴れる時がありますね」
「感情が昂ってな」
「そうじた時期がありますね」
「だからな」 
 まさにそれが為にというのだ。
「非常にだ」
「象もですね」
「迂闊に近寄ってはならない」
「自然の場所では」
「そしてだ」
 それにというのだ。
「サイやヌーは角があるからな」
「突進を受けるとですね」
「危険だ、レイヨウもな」
 この生きもの達もというのだ、その彼等を観つつ話した。
「そうだ」
「同じですね」
「そしてだ」 
 そのうえでというのだ。
「キリンも足で蹴られるとな」
「それはシマウマもですね」
「そうだ、非常にだ」
「危険ですね」
「サバンナの肉食獣達に対する為にな」
 まさにその為にというのだ。
「そこにいる草食動物達もな」
「危険ですね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「だから迂闊に近寄ることはな」
「危険ですね」
「そうなのだ、だからこうしてな」
「動物園の中で、ですね」
「観るのがな」 
「いいですね」
「だから動物園はいい、あとサファリパークでな」 
 この形式でというのだ。
「観ることもだ」
「いいですね」
「それもな、安全に考慮してな」
「観ることですね」
「それが大事だ、だからな」
「今はですね」
「このままな」
 今度はサイを観て話した。
「観よう」
「わかりました」
 上等兵も頷いた、そしてだった。
 二人でまた像を観た、大尉は自然と目を細めさせて言った。
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