第四十六話 女帝達その一
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第四十六話 女帝達
ふとだ、シェリルは綾乃に迷宮を進む中で言った。
「綾乃ちゃんは十星連合の棟梁やな」
「そうやけど」
「それやと女帝と言うてええな」
「うちが女帝なん」
「棟梁で女の子やからな」
だからだというのだ。
「それで皇帝とはな」
「何かやね」
「複数の民族宗教の頂点に立ってな」
「それでやね」
「王様ですらや」
「任命出来るね」
「それはな」
まさにというのだ。
「綾乃ちゃんや、十星連合は様々な部族もおるが」
「酋長さん族長さんもおれば」
「王様もおるな」
「そやね、形式的でも」
「それで王を任命出来るしな」
「うちは女帝なん」
「そうなるな、そして」
シェリルはさらに言った。
「三星連合のエカテリーナちゃんもな」
「タゴール君と共同統治してる」
「あの娘もな」
「女帝さんになるんやね」
「同じ条件やからな」
複数の民族宗教を治めかつ王を任命しているからだというのだ。
「そうなるわ」
「うちとエカテリーナちゃんって一緒やったんやね」
「胸が大きいこともな」
シェリルは今度は綾乃のこの世界でも巨大なその部分を見て話した。
「一緒やな」
「胸大きいのは関係ないと思うけど」
「ちょっと気になったから言うた」
「そう言うシェリルちゃんもあると思うけど」
「綾乃ちゃんとエカテリーナちゃんには負けるさかいな」
だからだというのだ。
「言うたんや」
「そやのん」
「兎に角や」
シェリルはさらに言った。
「女帝っていうのも魅力あるな」
「そうなるんやね」
「歴史でもおったけどな」
「日本でもやし」
「十代八人の」
「そやねん、本朝でもおられて」
それでというのだ。
「日本も例外やないっていうか」
「多い方やな」
「そやね、それでうちもなんて」
綾乃は恐れ多いという調子で言った。
「恐縮やわ」
「この世界ではそうやってことでな」
「起きた世界ではちゃうね」
「そやからな」
だからだというのだ。
「日本の皇室のことは気にすることないで」
「そうやねんね」
「それで女帝でも皇帝でもな」
「やることはやる」
「政をな」
まさにそれをというのだ。
「そうするんや」
「そうせんとあかんね」
「性別に関係なくな」
「政次第やね」
「女性の政治家でもな」
それでもというのだ。
「問題はな」
「政がどうかやね」
「私が言うのも何やが」
女性である自分がとだ、シェリルはこう前置きして話した。
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