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第百六話 浮気者その一
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               第百六話  浮気者
 かな恵は学校である俳優の話をかなり嫌そうに話した。
「最低よね」
「屑でしょ、その人」
「そうよね」 
 一華も富美子もその輪を聞いてこう思って言葉に出した。
「愛人さんいてね」
「ずっと遊んでたって」
「昔はそんな風だったのね」
「よそに子供さん作ったり」
「そんな人でもやっていけたのね」
「そうみたい、ただこの人は」
 かな恵は嫌そうな顔のままさらに言った。
「女の人は芸の肥やしって言ってたそうだから」
「ああ、もう駄目」
「アウトね」
 留奈と理虹は芸の肥やしという言葉に即答した。
「何が肥やしよ」
「浮気とか不倫がそうなる筈ないでしょ」
「ちゃんと演技勉強したら?」
「そんなことしないで」
「いや、そんなことする人って」
 かな恵はまた言った。
「絶対に無理よね」
「あのね、ベトナムだったらね」
 理虹はこの国出身の友人から聞いた話をした。
「夫婦喧嘩したら男の人のあの部分をね」
「ああ、切っちゃうのよね」
 かな恵も知っていて応えた。
「奥さんが怒って」
「結構あるらしいわ」
「あの国の女の人って強いらしいけれど」
「夫婦とか恋人同士で結婚したら」
「そうしたこと結構あるらしいわね」
「凄い国よね」
「ええ、けれどそんな人は」
 それこそとだ、かな恵は考える顔で述べた。
「そうしてもね」
「いいわよね」
「もうね」
 それこそというのだ。
「そんな人はね」
「ちょん切ることね」
「そうしてもいいでしょ」
「というかね」 
 留奈は冷静な顔と目で言った。
「そこじゃなくて玉の部分をね」
「切るの」
「ほら、宦官っていたでしょ」
「中国とかトルコとかね」
「欧州でもカストラートとかいて」
 去勢した男性歌手だ、子供の頃にそうすると声変わりせずそれで声域が高くなるのである。歴史に名を残した歌手もいる。
「そうした部分を切ったら」
「同じね」
「そうしたらそうしたことしなくなるそうよ」
「ああ、そうした欲がなくなって」
「そうみたいよ」
「成程ね」
「ああ、そうした人はどっちか選ばせたらいいわね」
 富美子は軽蔑する目であった、そのうえでの言葉だ。
「もうね」
「そうね、というか昔はこれで通用したのね」
「奥さん以外に愛人さんいて」
「さらに遊び回ってね」
 芸の肥やしと言ってだ。
「それでもね」
「まあ昔ちょっとした人はお妾さんいたのよね」
 一華はこのことを話した。
「昭和までは」
「ああ、それで俳優さんも」
「そうした人もいたのよ」
「そういうことね」
「だから今から見たら最低だけれど」
 それでもというのだ。
「昔はね」
「通用したのね」
「そうな
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