第三話 戻ってみるとその六
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「俺もその聖杯を探す為にだ」
「私達と目的は同じってこと!?」
「そうだ。さしあたってはな」
とりあえず今は戦うつもりはないというのである。
「だからだ。安心するのだ」
「ふむ。ヤイバよ」
月光がその彼を見て告げる。
「確かにそなたは最早ダークシャドウではない」
「俺は今も一匹狼だ」
「しかし戦うつもりもないのじゃな」
「俺はあくまで聖杯を見つけ出すだけだ」
そのことだけを考えているのだという。
「それだけだ」
「何かこれからはどうなるかわからないけれど」
シズカも今はとりあえず敵ではないことはわかった。それでも先のことはわからない、このこともはっきり言ったのである。
「まあいいわ。じゃああんたもね」
「そうだ。何はともあれ共闘だ」
「わかったわ。それじゃあ」
こうしてヤイバも加わった。これで八人だった。
その八人がだ。あらためてゴーオンジャーと対峙するのだった。
その中でヤイバは彼等についてシズカ達に話し続ける。
「まずこの連中はプレシャスとは関係ない」
「あっ、そうなの」
「当然聖杯というものも知らない」
それは言うのである。
「全く何一つとしてだ」
「じゃあ敵じゃないの?」
シズカはそれを聞いて述べた。
「この連中は」
「さしあたってはな」
「何だ、じゃあ別に車停める必要なかったのね」
「だから何なんだよ御前等!」
走輔がここでまた彼等に抗議する。
「聖杯だの何だのってよ!」
「だから言ってるでしょ。キリストの血を受け取って絶大な力を持ってるプレシャスなのよ」
「そもそもプレシャスって何っすか?」
連はこのことから尋ねた。
「お宝っすか?話を聞く限りは」
「そうよ。そのものよ」
シズカは彼にそうだと話すのだった。
「わかった?私達はそれを探すのが目的なのよ」
「それで私達がそのプレシャスを探してるっていうのね」
早輝もここまで聞いてやっとわかった。
「そう勘違いしていたの」
「何だ、じゃあ僕達と君達全然関係ないんだ」
範人もようやく納得した。
「それじゃあこれでお別れだね」
「そうじゃな。迷惑をかけて悪かったな」
ガジャもそのことは素直に謝った。
「それではじゃ」
「ああ。さて、そろそろ昼だな」
軍平は身体を伸ばしてこんなことを言ってきた。
「何食う?そーきそばでも食うか?」
「悪くはないな」
大翔は彼のその提案に賛成した。
「あれはいいものだ」
「そうね。見たところ世界の脅威とかじゃない人達だし」
美羽は前にいる彼等のことをもう見抜いていた。
「それじゃあこれでね」
「そうね。じゃあね」
シズカが少しがっかりした顔で右手を振った。それで別れようとした。しかしであった。
「いや、待て」
「聖杯
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