第一章
[2]次話
虎の健康法
タイでのお話です。
最近森の皆が健康を意識しだしました、それでお風呂に入ったり運動をしたりお食事に気を付ける様になっていますが。
皆その中で虎に対してです、どういった健康方法を行っているか尋ねました。
「皆健康を意識しているし」
「虎さんもだよね」
「ちゃんと何かしてるよね」
「健康法を」
「それは何かな」
「何かなっていうと」
虎は森の皆に答えました。
「いつも通りだよ」
「いつも通り?」
「いつも通りっていうと」
「だから沢山食べてよく寝てるんだ」
虎は森の皆にこう答えました。
「よく寝てよく食べる」
「それがなんだ」
「それが寅さんの健康法なんだ」
「それじゃあ何でもないね」
「皆していることだね」
「兎に角よく寝てるよ」
まさにとです、虎は皆に言うのでした。
「本当にね」
「よく食べてだね」
「じゃあ僕達と同じか」
「けれど運動したり身体にいいもの食べたりとか」
「そうしたことはしないんだ」
「うん、気楽にだよ」
その様にしてというのです。
「それでだよ」
「過ごしてるんだ」
「それで健康なんだ」
「特にこれといった健康法やらなくて」
「そうなんだ」
「うん、別にね」
これといってというのです。
「僕はね」
「何もしないで」
「それでなんだ」
「虎さんは健康なんだ」
「それで健康になれるなんてね」
「本当かな」
皆首を傾げさせて言いました、しかし。
ある日森に象のお医者さんが来ました、そうして森の皆の健康診断をしてどういった生活かを聞きました。
そうしてです、お医者さんは皆の診断を終えてお話を聞いて言いました。
「皆健康だよ、それで健康法をそれぞれしていることもね」
「いいんだね」
「僕達は」
「そうなんだね」
「とてもいいことだよ」
笑顔で言うのでした。
「本当にね」
「あれっ、けれどね」
それでもとです、お医者さんのお話を聞いてでした。
虎は首を傾げさせてです、お医者さんに言いました。
「今お医者さん皆健康法をそれぞれしているって言ったよね」
「そうだよ」
お医者さんは虎ににこりと笑って答えました。
「当然それはね」
「僕もなんだ」
「入っているよ」
「けれどね」
そう言われてです、虎はいぶかしんで言いました。
「僕は特にね」
「健康法はしていないんだ」
「そうだよ、よく食べてよく寝て」
そうしてというのです。
「もっと言えば水浴びもして」
「それだけだっていうんだね」
「何もしていないよ」
「ストレスは感じてるかな」
お医者さんは虎に笑顔で尋ねました。
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