第二章
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「王のものになります」
「そうか、それではな」
「一年と一ヶ月の後王のお城に参上しますので」
「その時にか」
「一つ目のお願いを申し上げます、それでは」
ここまで言うとだった。
戦士は一旦王の前から退散した、この時王にその林檎達と枝を渡して正式に王のものとなるのは三つの願の後でと言った。そしてだった。
その一年と一ヶ月後だ、戦士は来て王女王の娘である彼女を妻に迎えたいと言って来た、廷臣達はこれが最初の願いかと思ったところで王は約束だと答えてよしとした。
こうして王女がいなくなった、この時戦士はまた一年と一ヶ月後に来ると言った。そしてその言葉通りにまた来てだった。
今度は王子国の跡継ぎで王女の兄を養子に欲しいと言った、廷臣達は流石に国の跡継ぎはと思ったが王はここでも約束だと答えた。
そして戦士はまた一年と一ヶ月後にまた来ると言った、廷臣達は跡継ぎまでも王に言ったが王は約束でありかつ林檎達と枝には一国に勝る何かを感じてそれでもと言ってことを収めた。
それからまた一年と一ヶ月後戦士は今度は王妃を自分の義母にと言った、廷臣達はそれは流石にと言いそうになったが王はまたよしとした、するとここでだった。
宮殿は深い霧に包まれそれが去った時王は逞しい外見と質素な身なりの男と華やかな服を着た赤い髪と青い髪の美女が出て来てだった。
二人は王をある見事な宮殿に案内すると風呂を勧めた、王はそこに入り身体を清めて服を着るとまたその男と美女が来てだった。
王を宮殿の食堂に案内した、そして男が豚を捌きその肉を大釜で煮はじめてから王に対して話した。
「この豚が煮えるには真実が必要です」
「時間ではなくか」
「はい、ここにいる全ての者がです」
男は王だけでなく美女も見て話した。
「真実を語ればです」
「肉は煮えるか」
「左様です」
「わかった、では語ろう」
王は戦士と出会いこれまでのことを話した、男も美女も自分達のそれぞれの生い立ちを語った。二人の話は王にはとても不思議なものに思われた。
だが語る彼等の目は真実を語るものだった、その話が終わると豚肉は煮えていたが王はここでこう言った。
「王は一人だけでは食さぬ」
「周りに多くの者が控えてこそ」
「そうであってこそですね」
「食するもの。廷臣達がいなければ」
さもないと、というのだ。
「余は食さぬ」
「左様ですね、それでは」
「廷臣の方々をお呼びしましょう」
男女はそれならと答えてだった。
美女が手に出した鈴を鳴らした、鈴が甘美な音色を立てるとだった。
その場に廷臣達が出て王を見て言った。
「あの、王一体ここは」
「急に霧に包まれてです」
「ここに出て来ましたが」
「これは一体」
「余もわからない、不思議なことだ」
王は驚い
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