第六章
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「おうどんもそうしてね」
「熱燗も蜜柑もで」
「ハナコちゃんもね」
「ンニャア」
猫はもうこたつの上で丸くなっている、実に日本的な光景だ。
その三毛猫を見てだ、サンタは言うのだった。
「猫までおるのがな」
「如何にもっすね」
「日本の冬でな」
それでというのだ。
「クリスマスとはな」
「離れてるっすか」
「つくづくな」
「けれどプレゼントは皆配ったっすよ」
「だからいいか」
「それでバイト代っすが」
「口座に振り込んでおく」
これがサンタの返事だった。
「だからお正月はな」
「彼氏とっすね」
「初詣に行って楽しむのだ」
「そうしてくるっすよ
「クリスマスの収入で初詣で遊ぶか」
サンタは今度はこのことについて思った。
「また随分とな」
「いいっすね」
「いいのか」
「働いたお金で遊ぶことはっす」
それはというのだ。
「社会を動かすことっす」
「だからいいのか」
「はい、じゃあ遊んでくるっす」
「それではな」
「それでサンタさんお正月はどうするっすか」
友美はこのことを尋ねた。
「一体」
「いや、何もしないぞ」
「そうですよね」
サンタだけでなくトナカイも言った。
「ハッピーニューイヤーで」
「お祝いのパーティーをしてな」
「新年の」
「それで終わりじゃな」
「そうですよね」
「私達は初詣にっす」
それをしてというのだ。
「おせちを食べるっす」
「出店で遊んだうえでか」
「そうするっすよ」
「そうか、なら楽しむのじゃ」
サンタはそれならと返した。
「仕事は終わったしな」
「それでっすね」
「よくやってくれた、色々思うところはあるが」
友美に対してというのだ。
「そのことは感謝する、ではな」
「それではっすね」
「また機会があればな」
「リアルサンタさんのアルバイトっすね」
「宜しく頼むぞ」
「そうさせてもらうっす」
友美は友人達それに愛猫とこたつに入ったうえでの憩いの時を楽しんだ、そのうえで帰っていった。そしてサンタは後日彼女から彼氏と初詣に行った時の画像を自分のスマートフォンに送ってもらった、この時彼は仲間の他のサンタ達と共に新年を祝うパーティーを楽しんで満足したところだったが。
振袖を着て如何にも軽そうな袴姿の彼氏とポーズを決めている彼女を見てだ、トナカイに対して言った。
「楽しそうだな」
「そうですね」
一緒に画像を見ているトナカイも頷いた。
「これまた随分と」
「クリスマスの仕事も楽しんでいてな」
「後のくつろいでいる時も」
「それであっちのお正月もとなるとな」
どれも楽しんでいると、というのだ。
「まあそれならな」
「いいですか」
「そう思えて来たわ」
「それ言ったら私もです
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