第五章
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「いいでしょう」
「そういうことか」
「はい、それじゃあ」
「今はか」
「私達も仕事しましょう」
「子供達も待っておるしな」
「そういうことで」
こう言ってだった。
トナカイはサンタに橇に乗ってもらった、そうして彼等の受け持ちの地域の子供達にプレゼントを配ったのだった。
仕事が終わって帰るとだ、そこに友美がいたが。
こたつの中にいた、そしてそこで彼女の友人達と味噌煮込みうどんを食べて熱燗を飲んでいた。しかもだった。
「サンタの服はどうした」
「もう脱いだっす」
それで白いセーターと青のジーンズになっていた。
「お仕事終わったっすから」
「あっ、サンタさんどうも」
「お邪魔してます」
「友美っちに誘われてここで二次会やってます」
友美の友人達も言ってきた、どの娘も派手な外見である。
「味噌煮込みうどん美味しいですね」
「やっぱり冬はこれですね」
「スガキヤのラーメンもいいですけれど」
「こっちもいいっすね」
「いや、見ているとな」
どうにもとだ、サンタは友美と彼女のクラスメイト達に言った。
「どんどんクリスマスから離れているぞ」
「そうっすか?」
「クリスマスにこたつはあるか」
「日本じゃあるっす」
こう言ってだ、友美はどてらまで着込んだ。
「蜜柑も出すっすよ」
「こたつには蜜柑よね」
「熱燗もいいけれどね」
「それは忘れたら駄目よね」
「ニャア」
猫までいた、友美はその三毛猫を指示してサンタに言った。
「うちの猫っす、ハナコっていいます」
「猫とクリスマスか」
「家族の一員っすよ」
「だから猫とクリスマスにどう関係がある」
サンタはそこに突っ込みを入れた。
「ないであろう」
「いや、お仕事終わったんで」
「ここでくつろいでか」
「皆も呼びまして」
そうしてというのだ。
「ハナコも連れて来たっす」
「それで二次会か」
「そうっす、駄目っすか」
「駄目以前の問題だ」
サンタは友美にこう返した。
「全く、最早日付以外クリスマスの要素がないぞ」
「日本じゃこうっすが」
「本当か?」
「少なくとも私の家じゃそうっす」
「日本のか」
「お父さんとお母さんもお兄ちゃんもっすよ」
家族全員がというのだ。
「こんな感じっす」
「そうなのか」
「去年は一家ですき焼き囲んでから皆と唐揚げとケーキ食べたっす」
「最早ケーキ以外クリスマスではないな」
すき焼きが特にとだ、サンタは思った。
「すき焼きとはな」
「飛騨牛のすき焼きだったっす」
「美味いと思うがクリスマスとはな」
とてもというのだ。
「かけ離れておるな」
「それで食べてあったまって」
そうしてとだ、友美はサンタの言葉をよそにさらに言った。
「クラスの皆
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