第四十五話 属性その十二
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「明日入院することになりました」
「そうですか」
「交通事故に遭ったということになって」
それでというのだ。
「暫くはお仕事もです」
「お休みですね」
「そうなります。有給もいただいて」
そしてというのだ。
「休ませて頂きます」
「あの、入院しましても」
颯姫は真剣な顔と声で述べた。
「きっとです」
「来て頂けますか」
「はい」
切実な声であった、今度は。
「そうさせて頂きます」
「すいませんね」
「いえ、仲間ですから」
「だからですか」
「そうします」
「それは何よりです。それでビーストは」
「そちらもです」
是非にという言葉だった。
「私が修理します」
「そうですか」
「はい、そして」
それにというのだった。
「戦いが終わるまでには」
「その時までにはですね」
「ビーストを修理して」
そしてというのだ。
「またです」
「戦われますね」
「そうします」
絶対に、そうした言葉だった。
「私は」
「そうですか。ですが」
「何か」
「焦らないで下さい。僕もビーストも今は無理ですが」
戦えないというのだ。
「しかしです」
「それでもですね」
「まだ封真君達がいますね」
「だからですか」
「彼等を信じて」
そうしてというのだ。
「そのうえで、です」
「焦らずですね」
「落ち着いてです」
「修理していけばいいですか」
「ビーストは。そして」
遊人はベッドの中で微笑んで答えた。
「僕も焦らずです」
「怪我の治療をですか」
「していきますので」
「そうですか」
「落ち着いて下さい、そして」
「そして?」
「僕は命の別状はないですね」
颯姫にこのことを確認した。
「そうですね」
「はい」
それはとだ、颯姫も答えた。
「安心して下さい」
「ではこのままです」
「焦らないで」
「回復に専念していきます」
「そうですか」
「命に関われば絶対にとなっていて」
それでというのだ。
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