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第四十五話 属性その八

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 戦った、ビーストの槍は次々と壊され。
「修理をしても」
「追い付かないか」
「ええ、これは。けれど」
 傍にいる封真に答えた、当然草薙も庚もいる。
「あと少しだけもってくれたら」
「二人は無事にここまで帰られるな」
 草薙も言ってきた。
「距離的に」
「そうね、では後少しだけね」
 庚も言って来た。
「庚とビーストにはお願いするわ」
「お願いビーストあと少しだけ頑張って」
 颯姫はビーストに声をかけた。
「いいわね、遊人さんと??の為に」
「・・・・・・・・・」
 ビーストは今も無言だった、そして。
 二人が安全圏にまで逃れたところで触手を収めようとした、だが。
 そこで火煉が来た、まだ諦めず追おうとするが。
「させないわ」
「えっ」
 颯姫はその彼女を見て咄嗟にだった。
 三人との戦闘の中で残っていた数少ない触手のうち一本を出した、それがだった。
 火煉の右肩を直撃した、それでだった。
「これではね」
「大丈夫ですか!?」
「かなりの怪我ですが」
「命に別状はないわ」
 咄嗟に自分のところに来た二人に答えた。
「けれどね」
「これ以上の戦闘はですね」
「無理ですね」
「ええ、だからね」
 それでというのだ。
「ここは下がっていいかしら」
「そうして下さい、それにです」
 征一狼が応えた。
「僕達ももう」
「そうですね、お二人は撤退されましたし」
 護刃もそれはと答えた。
「それでは」
「もうですね」
「撤退すべきですね」
「僕達も」
「じゃあ火煉さんこれで」
 是非と言うのだった。
「下がりましょう」
「ええ、そしてよね」
「治療も受けて下さい」
「そうさせてもらうわ」
 こう話してだった。
 天の龍の三人は二人が左右から火煉を庇いそのうえで議事堂まで撤退した。颯姫もそれを見て攻撃を収めたが。
「暫くはね」
「ビーストのダメージも深刻だな」
「修理に専念しないといけないから」
 こう封真に話した。
「だからね」
「戦闘は無理だな」
「御免なさい」
「どうして謝るんだ」
 封真はそれはよしとした。
「充分にだ」
「やってくれたの」
「遊人と??は無事に退くことが出来た」
 颯姫が熱心に戦ってというのだ。
「ビーストもな」
「だからですか」
「ああ、だからな」
 それでというのだ。
「何も謝ることはない」
「そうなの」
「ではビーストはな」
「修理ね」
「それに専念してくれ」
 こう言うのだった。
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