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第四十五話 属性その七

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 火煉の攻撃もあり次第に劣勢になっていってだった。
 左の腹部に攻撃を受けて、それでそこを手で抑えつつ苦笑いになった。
「しくじりましたね」
「遊人さん逃げて下さい」
 ??がすぐに言った。
「それ以上の怪我は」
「命に関わりますか」
「かなりですよね」
「嘘は言えないですね」
 見れば傷口からかなり血が出ている。
「これは」
「それじゃあ」
「貴方も逃げて」
 颯姫はその??に言った。
「すぐに」
「僕もですか」
「若し遊人さんが退けば」
 その時はというのだ。
「後は貴方と私だけね」
「相手は三人で」
「数的に不利になって」
 そうしてというのだ。
「しかも生身でいるのは貴方だけね」
「そうですね、地の龍では」
「貴方に攻撃が集中することになるわ」 
 遊人が退け場というのだ、颯姫は??に対してモニターから自分が見ている戦局の推移を話していった。
「だからね」
「僕もですか」
「退いて、いいわね」
「わかりました」
「安心して。私が遊人さんも貴方も逃がすから」
 颯姫はこうも言った。
「だからね」
「それでは」
「ええ、撤退して」
「遊人さん、それじゃあ」
 ??は颯姫に言われあらためて遊人に言った。
「今すぐに撤退しましょう」
「そうですね、颯姫さんのお言葉に甘えまして」
「そうしましょう」
「今から」
 こう話してだった。
 ??は遊人を庇いつつ共に戦場を後にした、空を駆けてそうした。
 天の龍の三人は彼等を追おうとしたが。
「そうはさせないわ」
「颯姫さん!?」
「そうよ」
 護刃に宙にテレビ画面程の大きさのモニターを出してそこに出て答えた。
「昨日学校で会ったところね」
「そうでしたね」
「けれど元気そうで何よりよ」
「いえ、こちらこそ」
「それで言わせてもらうけれど」
 颯姫はさらに言った。
「ここは通さないわ」
「お二人をですか」
「逃がさせてもらうわ。特に遊人さんは」
 彼はというのだ。
「怪我をされてもいるし」
「それで、ですか」
「通さないわ、若し通りたいなら」
「颯姫さんをですか」
「私とビーストをね」
「倒す」
「そうすることよ」
 こう言うのだった。
「いいわね」
「一も二もないわね。わかったわ」
 火煉はここまで聞いて言った。
「ここは押し通らせておらうわ」
「そうですね。それではです」
 征一狼も言ってきた。
「何としても追撃しましょう」
「ここで立ち止まらない為にも」
 火煉は征一狼にも応えた、そして三人でビーストが出す無数の触手槍の様に攻撃してくるそれをかわし壊してだ。
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