第四十五話 属性その三
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二人は区役所で話した。遊人は話が終わると普段の温和で飄々とした顔に戻って仕事をしていった。
だがその場をだ、区役所に用事があり来ていた火煉は見ていた。それで彼を殺させないことを決意したのだった。
その夜丁は天の龍の面々まだ動けない昴流を除いた六人に自分の前に来てもらいそのうえで話した。
「今度は山手線」
「あちらでっか」
「はい、地の龍が来ますので」
空汰に答えた。
「お願いします」
「では僕が行きます」
征一狼は昼のことが頭にあり自ら申し出た。
「そうしてきます」
「出る地の龍は二人ですが」
「ならもう一人ですか」
「はい、それは」
「なら私が行くわ」
火煉は強い声で前に出た。
「もう一人は」
「貴女がですか」
「駄目かしら」
「いえ」
丁は言葉で否定した。
「お願いします」
「それではね」
「ではお願いします」
「はい、行ってきます」
征一狼はまた応えた。
「これから」
「宜しくお願いします、あとです」
丁はここでさらに言った。
「若しかしますと」
「何かありますか?」
「地の龍がもう一人動くかも知れません」
護刃に答えた。
「ですから何かあれば」
「その時はですか」
「どなたかお願いします」
天の龍の残る者達に告げた。
「その様に」
「わかりました」
「では何かあれば行きます」
嵐は静かに応えた。
「そうします」
「お願いします」
「では今はここにいる」
神威も言った。
「そしてだ」
「何かあればですね」
「すぐに行く」
征一狼と火煉に顔を向けて丁に答えた。
「そうする」
「ではその様に」
「はい、それでは」
「行って来るわ」
こう話してだった。
二人が出て残る者は待機した、征一狼はある駅に入りそこから電車に乗った。そのうえで空いている席に座ったが。
隣に遊人がいた、遊人は隣に来た彼に言った。
「早速ですね」
「そうですね、闘うことになりますね」
「因果がものですね」
「全くです、しかし」
征一狼は隣にいる彼にこうも言った。
「随分お早いですね」
「帰るのがですか」
「実は僕昨日はほぼ会社にいまして」
「出版社は大変と聞いていますが」
「先生の原稿次第ですからね」
「そうですよね、それで今日は」
「幸い早く終わりましたが」
仕事がというのだ。
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