第四十五話 属性その二
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「聞いていてです」
「ご存知ですか」
「ご家族のこともそうですが」
「何かあるとはですか」
「戦いですがまずはです」
征一狼自分の前に座っている彼と彼自身も座って話した。まさに正対して向かい合っている風になっている。
「生きることです」
「それが大事ですね」
「そうです」
何といってもというのだ。
「ですから離婚についても」
「よく考えて」
「出して下さいね」
「それでは。しかし貴方はいい人ですね」
征一狼は遊人とここまで話してこのことを実感して言った。
「それもかなり」
「そう見えるだけですよ」
「いえ、そのお言葉には真摯なものを感じますので」
「そう言ってくれますか」
「はい、敵同士であるのが残念ですね」
「それは同じ気持ちです、貴方が味方だったら」
「お互いよかったですね」
遊人に少し残念そうに述べた。
「本当に」
「そうですね、では離婚については」
「よくですね」
「お考えになって下さい、ご家族ともです」
「お話をして」
「ご家族は絶対に反対されます」
遊人は確信を以て言った。
「僕が思うに」
「そうですね、妻も娘も」
「それならです」
尚更というのだった。
「よくです」
「考えて」
「そしてです」
そのうえでというのだ。
「決めて下さい、では」
「それではですね」
「お渡しします」
離婚届をというのだ。
「そうさせて頂きます」
「それでは」
「そして」
遊人はさらに言った。
「若しその時が来れば」
「はい、お互いにですね」
「全力で闘いましょう」
「そうしましょう」
「ですが死なない様にです」
その様にというのだ。
「気を付けて下さい」
「そのことはですね」
「やはり殺すことはです」
これはというのだ。
「僕もです」
「したくないですね」
「倒さねばならないですが」
それでもというのだ。
「出来るならです」
「僕も同じです。手加減は出来ませんが」
「お互いに」
「殺したくないです」
「そうですね、ならです」
遊人は真剣な顔と声で言った。
「そこも努力していきましょう」
「僕達自身が」
「はい、死なない様に」
「することですね」
「そうです、僕達もそうしますし」
「対する僕達もですね」
「そうして下さい、そして」
そのうえでというのだ。
「生きましょう」
「そうですね、では」
「はい、またお会いしましょう」
こうした話をだった。
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