第百五話 秋のイベントその十三
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「それならね」
「いないならか」
「作ればいいのよ」
「それだけか」
「でしょ?あといなくても」
例えそうでもというのだ。
「あんたはあんたでしょ」
「俺は俺か」
「それが変わるの?」
弟に対して淘汰。
「それが」
「そう言われるとな」
「変わらないでしょ」
「ああ」
姉のその言葉に頷いて答えた。
「別にな」
「そうでしょ、いて欲しいならね」
「作ればいいか」
「そうでなかったらね」
それならというと。
「別にね」
「いらないか」
「中には欲しくて仕方ないっていう人もいるけれど」
「男でそういう奴多いよな」
「女の子もよ、商業科なんてね」
それこそというのだ。
「女の子は入学早々ね」
「彼氏さんをか」
「奪い合いだったから」
「そうなんだな」
「女の子も一緒よ」
「彼氏欲しいんだな」
「そうよ、そうしたところはね」
まさにというのだ。
「男の子も女の子もね」
「一緒か」
「そうよ」
これがというのだ。
「実はね」
「そうなんだな」
「そのことも覚えておいてね」
「ああ、しかしな」
「しかし?」
「女の子も欲しいんだな」
明男は意外といった様な顔で述べた。
「そうなんだな」
「そうよ、実はね」
「そこは同じか」
「男の子も女の子もね」
「そのこと覚えておくな」
「そうしてね」
こう言うとだった。
丁度そこに成海が来た、成海はかな恵だけでなくだった。
明男にも挨拶をした、そしてだった。
三人で一緒に登校した、明男はその中で姉との朝の話を覚えておこうと決意し実際にそうしたのだった。
そのうえで学校から帰ってだ、姉にこう言った。
「大学出てサラリーマンになっても真面目に努力して変な人にならなくて彼女が欲しいと思ってもな」
「それでもなの」
「いい人に好かれる様にな」
その様にというのだ。
「努力していくな」
「そうするのね」
「ああ、絶対にな」
こう言うのだった、そうして夕食と風呂の後受験勉強に励んだのだった。
第百五話 完
2023・10・8
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