第百五話 秋のイベントその八
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「お家出るからって」
「だから姉ちゃんが迎えに行かないんだな」
「そうなの」
そうするというのだ。
「今日はね」
「そうなんだな」
「それでね」
かな恵はさらに話した。
「そろそろ成海っちもね」
「来るんだな」
「三人で登校ね」
弟ににこりと笑って話した。
「今朝は」
「二人じゃなくてな」
「明男もそれでいいわよね」
「ああ、姉ちゃんとだけだとな」
姉を見て言った。
「やっぱりな」
「恥ずかしいよね」
「クラスの奴に言われるんだよ」
口を少しへの字にさせて述べた。
「奇麗で胸でかい姉ちゃんと一緒なんてな」
「羨ましいとか?」
「彼氏いなかったら紹介しろってな」
「っているし」
かな恵はすぐに答えた。
「私には」
「それ一々言わないといけないからな」
言う相手にというのだ、明男は口をへの字にさせたままどうにもという顔にmなってそのうえで話した。
「嫌なんだよ」
「そうなのね」
「ああ、姉ちゃん人気あるんだよ」
「明男の同級生の子達から」
「美人で胸大きいってな」
「美人かしら私」
「そう言う奴多いよ」
自分の友達にはというのだ。
「実際にな」
「私別に」
「姉ちゃんはそう思っていてもな」
かな恵自身がというのだ。
「俺のツレ達の間じゃな」
「私そう言われてるの」
「そうだよ」
「そうなのね」
「それで俺が一緒にいたらな」
その時はというのだ。
「そう言われるんだよ」
「そうなの」
「それでな」
「二人でいるのは嫌なのね」
「彼女と間違えられたこともあったよ」
「あはは、そうなの」
かな恵は今の話には思わず笑って応えた。
「私が明男の」
「そんな筈ないだろ」
やはり口をへの字にして言った。
「何で彼女なんだよ」
「違うわよね」
「実じゃなくても姉ちゃんと付き合うなんてな」
「ない?」
「姉ちゃんは姉ちゃんだろ」
あくまでというのだ。
「他の何でもな」
「ないのね」
「そうだよ」
こう言うのだった。
「一緒に暮らしていてな」
「私がお姉ちゃんだから」
「付き合う筈ないだろ、姉ちゃん見てもな」
そうしてもというのだ。
「俺何とも思わないからな」
「そうなのね」
「あのな、いつも腋毛とか脛毛処理してるだろ」
「女の子だからね」
かな恵は平然として答えた。
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