暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第180話:寂しがりやで、でも人見知りな兎との接し方
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あちこちに設置する事で、キャロルの計画とメデューサの計画を纏めて潰した。今回も同じ事が出来ないかと奏を通して頼めないかと思ったのだが、どうもそう簡単に済む話ではないらしいことが本部のアルドから告げられる。
『今回は少し難しいかもしれません』
「何でだ、アルド? 前も出来たんなら今回だって……」
『その肝心の魔法の為の指輪がもう無いのです』
アルド曰く、そもそもレイラインレベルの大きな魔力の流れを個人の力で堰き止めたり流れを変えたりするのは相当な労力を要するらしい。事実キャロルは要石を破壊した上で、チフォージュ・シャトーと言う巨大な装置を必要とした。キャロルの場合はただ要石を破壊して魔力の流れを作り出せばいいだけだったが、その魔力の流れに干渉するのは簡単ではない。前回はこの為にアルドにより専用の指輪が作られたが、その指輪も颯人が最後に魔力の流れに干渉する魔法を使用した時点で耐えきれず砕け散ったらしいのだ。そして二度もレイラインに干渉する必要があるとは思っていなかったアルドは、同じ指輪を二つも用意してはいなかった。
『魔法にはそれぞれ適した魔法石を用意する必要があります。手持ちの魔法石では、レイラインの流れに干渉する魔法に耐えられる物は……』
「つまり、今回は要石に頼らざるを得ない……と?」
翼が確認するとタブレットの向こうでアルドが頷き、その横で慎次が資料を捲っている。
『要石……キャロルとの戦いで幾つかが失われてしまいましたが……』
『それでもレイラインの安全弁として機能する筈です』
つまり希望は失われていないと言う事になる。颯人に無用の苦労を強いる必要も無いと分かり、奏の顔にも安堵の表情が浮かぶ。
『……神の力をパヴァリア光明結社に渡す訳にはいかないッ! 何としてでも阻止するぞッ!』
「無論、そのつもりです」
「アタシらに任せな、旦那ッ!」
鼻息荒く気合を入れる弦十郎に、翼と奏は力強く頷くのだった。
その頃、颯人はある人物と境内の池の前で落ち合っていた
「どうも、こんな夜更けにすみませんね」
「いえいえ。それより私に聞きたい事があるとか?」
颯人が訪ねたのはこの神社の宮司の所だった。彼は隙を見て周囲の者に気付かれないように、宮司と接触を図り全員が寝静まった頃に話をしたいとこの場に呼び寄せたのだ。
一体颯人は自分に何の用があるのだろう? そう首を傾げながらもこの場に来てくれた宮司に彼は感謝しながら、ある一つの疑問を彼に投げかけた。
「宮司さん。単刀直入に聞くけど……調ちゃんの事何か知ってるでしょ?」
颯人の口から出た問い掛けに対し、宮司は動揺する事も無く静かに彼の目を見つめ返していた。
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