第6話:ノノ、ダンジョンと踏破するが……
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い!
この子、本当にレベル上限3か!?
「価値?そんなのありませんでしたよ。はははは」
口では笑っているが、顔と目が笑っていない!
「そうか……無いのか……なら、俺の肩の荷が下りたよ」
すると変わった衣装の少女が語り掛けてくれた。
「肩の荷が下りた?それはどう言う意味ですかな?」
「これでもう、無謀な挑戦者……もとい、自殺志願者は、このダンジョンに寄り付きもせんだろう。後は、戦闘練習として利用される程度だ」
その点は、この俺の飾り気の無い本心だ。
何時の間にかルンタッタにダンジョンが出現して以降、ダンジョンに寄り付く冒険家がわんさかやって来て、ダンジョン中で死亡事故を多発させてくれた……
だからこそ、俺の様な鑑定スキルを持つ衛兵を入口に置いて入場制限する事を余儀なくされたんだ。
ハッキリ言って……迷惑だったよ。
が、この3人は未踏破を謳っていたルンタッタのダンジョンを攻略しただけでは物足りないのか、
「『他に未踏破ダンジョンは無いか?』だと!?」
求道者かお前ら!?
他のダンジョンを求める理由を聞いてみると、
変わった衣装の少女は誉高き戦死を目指し、
狼系獣人は280に増えた自身のレベル上限の効果を確認する為、
レベル上限3の少年は勇者セイン率いる白ノ牙に加入すべく、レベル上限を激増させる為、
どれも変わっていた……
とは言え、レベル200とレベル300ならばと思ってしまった俺は、つい口を滑らせてしまう。
「アイナークの近くに未探索の地下遺跡があった筈だが、領主であるロアーヌ伯爵の許可が必要だ」
その途端、この世の終わりの様な愕然を行っていた少年が食い付いて来た。
「アイナークの未探索遺跡ですね!?」
「あ……ああ……」
一方、少女の方は首を傾げていた。
「そのあいなーくとは何なのです?」
「え?ロアーヌ伯爵が統治する街だが」
この女……どうも可笑しい。
この齢で既にレベル300。着ている衣装も此処では見慣れない。多くの冒険家が立ち寄ったルンタッタだぞ!?
まさか……異次元のどこかから来た……
「ダハハハハハ!それは流石に無いわな!」
「?」
そして……
俺は、アイナークに向かう3人の背中を見送った。
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