暁 〜小説投稿サイト〜
博士の挑戦状
第九十五話

[8]前話 [2]次話
              第九十五話  読んでみても
 タロとライゾウは小田切君に提案した。
「読んでみる?一冊でも」
「博士の蔵書の中で凄そうなのをな」
「何か色々あるし」
「どうだよ」
「いや、いいよ」
 小田切君は二匹にすぐにこう返した。
「だって読めないからね」
「意味ないっていうんだね」
「そうしてもか」
「それじゃあ仕方ないよ」
 本を読んでもというのだ。
「本はやっぱりね」
「読めないと意味がない」
「そうよな、言われてみれば」
「それじゃあね」
「そこにある本は読まないか」
「英語とか中国語ならわかるよ」
 小田切君もというのだ。
「あとスペイン語とフランス語、イタリア語にポルトガル語もね」
「あれっ、スペイン語から言ったね」
 タロは小田切君の言葉でこのことに気付いた。
「フランス語じゃなくて」
「そうだよな」 
 ライゾウもそれはと応えた。
「普通ここは最初にフランス語だよな」
「そうならないかな」
「国の有名度ではそうでも話している人口はスペイン語の方が多いじゃない」
 小田切君は自分の言葉に首を傾げさせた二匹に答えた。
「中南米の殆どもスペイン語だしね」
「そうだった、スペインだけじゃなくて」
「あそこの殆どもだったな」
「だからスペイン語を最初に挙げたんだ、それにね」 
 小田切君は二匹にさらに話した。
「この四つの言語ラテン系で結構以上にね」
「近いんだね」
「そうなんだな」
「だからそれか一つの言語を覚えると」 
 そうすると、というのだ。
「後の三つの言語もね」
「わかるんだ」
「そうなんだな」
「だから僕最初にスペイン語覚えて」 
 そうしてというのだ。
「後の言語もね」
「覚えたんだ」
「そうなんだな」
「理系の学者で色々な言語の論文も読むからね」
 それでというのだ。
「そういった言語マスターしたんだ」
「成程ね」
「小田切君も頑張ってるんだな」
 二匹は小田切君の話を聞いて頷いた、そのうえで彼がある言語の本を手に取ったのを見てまた言ったのだった。


第九十五話   完


                  2023・9・8
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ