第二章
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「だからね」
「ダイエットしてもらうんだ」
「これからはね」
こう言って実際にだった。
愛生は夫に出す料理をあっさりとしたカロリーや糖分を控えたものにさせて酒も日本酒やビールではなくワインにしてもらってだった。
運動もこれまで以上にしてもらった、すると一年で。
「結婚した時位に戻ったよ」
「よかったね」
松方は痩せた国光を見て笑顔で応えた。
「痩せて」
「本当にな」
「うん、しかしね」
そえでもとだ、松方は義兄に尋ねた。姉夫婦の家で。
「義兄さん楽天的だけれど」
「それはまだ身体壊してないからだよ」
「太っても」
「だからな」
「笑っていられたんだ」
「流石に成人病になっていれば」
その場合はというと。
「俺もな」
「深刻になっていたんだ」
「やっぱりな、それにかみさんがちゃんとしたのを作ってくれるし」
その妻も見て話した。
「安心していたさ」
「姉さんがしっかりしているから」
「そうさ、それでな」
「まあ太るもの出した私にも責任あるし」
その彼女も言った。
「そこはね」
「ちゃんとなんだ」
「したわ、けれどもうね」
「大丈夫だね」
「ええ、健康管理はちゃんとするから」
自分の夫のそれをというのだ。
「私のことも含めてね」
「やっていくんだね」
「そうするわ」
「持つべきものはいい奥さんだな」
国光は笑ってこうも言った。
「お陰で俺も助かるよ」
「結局おのろけになるのかな」
「そうかもな、だから雄太郎君もな」
「いい奥さん見付けろっていうんだね」
「うちのかみさんみたいにな」
「姉さんみたいな」
「そうだよ、そうしたらな」
義弟に笑って言うのだった。
「俺みたいにいざっていう時も安心出来るぞ」
「だから太ったのは私のせいでもあるから」
その当人はここでもこう言った。
「だからね」
「それでなんだ」
「余計にこうしたことはちゃんとしないと」
そうでないと、というのだ。
「駄目だからね」
「ちゃんとしたんだ」
「自分の責任のことはちゃんとする」
「そうした考えがまたいいんだよ」
国光はここでも笑って話した。
「いや、俺は本当にいい奥さんを持ったな」
「やっぱりのろけるね」
「そうか?」
「そうだよ、見ていて思うよ」
「妬けるか?」
「姉さんのことだからね」
血を分けた、というのだ。
「そうはならないよ、ただね」
「いい人と結婚したくなったか」
「僕もね」
このことは事実だと言うのだった、そしてだった。
松方はこの日も夕食をご馳走になった、この日は中華風の刺身だった。野菜も多くあるそれはあっさりとしていてそれでいて実に美味かった。そして彼は実際にいい人と結婚しようと思うのであった。
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