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星河の覇皇
第八十五部第三章 北京星系を見てその二十四

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「政権に就くと市民に利益をもたらすどころかだ」
「ばらまき政策ばかり言い」
「そしてですね」
「そうして政権に就きましたが」
「それでもですね」
「市民に利益をもたらすどころかだ」
 ばらまきはしたがというのだ。
「隣国にスワップを結んだりだ」
「むしろでしたね」
「そちらに利益をもたらしましたね」
「そうしましたね」
「その他にも様々な愚行と無策を繰り返し」
 そしてというのだ。
「選挙でだ」
「惨敗しましたね」
「圧勝して政権に就いた後に」
「そうなりましたね」
「そして野党に戻っても反省せず」
 マックリーフは強い否定を以て述べた。
「愚かなことばかり言ってだ」
「結果、でしたね」
「市民の支持を完全に失い」
「見る影もなく落ちぶれましたね」
「そうなりましたね」
「そうだ、これは最低のサンプルだが」
 それでもというのだ。
「最高のサンプルでもある」
「反面教師ですね」
「文字通りの」
「そう考えますと」
「まさに最高ですね」
「最低であると共に」
「そうだ」
 まさにとだ、マックリーフは周りに話した。
「だからだ」
「利益の分配を考えるにあたって」
「二十世紀のアフリカの独裁者や二十一世紀の日本のその政党は最適ですね」
「反面教師として」
「そうなりますね」
「私もだ」
 マックリーフ自身もというのだ。
「こうした者達を念頭に置いてだ」
「そうしてですね」
「そのうえで、ですね」
「利益の分配もですね」
「考えておられますね」
「ウィーン会議はまだましだ」
 アフリカの独裁者や日本のそうした政党と比較して、というのだ。その最低にして最高の反面教師達と。
「まともにだ」
「利益の分配が出来ていましたね」
「まだ」
「彼等に比べますと」
「そうでしたね」
「確かに進まなかった」
 ナポレオンに逃げられて一時中断せざるを得なかったまでにだ。
「しかしだ」
「それでもですね」
「曲りなりにもその後暫く続いたウィーン体制を築きました」
「そう考えるとですね」
「あの会議はまだましでしたね」
「若し駄目だったならだ」
 ウィーン会議での利益の分配がだ。
「あれだけもっていなかった」
「左様ですね」
「後に革命が起きて崩れましたが」
「それでもですね」
「利益の分配は出来ていましたね」
「だからまだいい、今回は体制を決めるものではなくだ」
 そこまではいかないというのだ。
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