【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第3章】SSXの補完、および、後日譚。
【第5節】キャラ設定3: 冥王イクスヴェリア。
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、「ヴァロザミア」と〈操主の鍵〉が、偶然にも同じ人物によって立て続けに発掘されてしまう』などとは、イクスヴェリアたちには予想できるはずもありませんでした。】
その後、イクスヴェリアは一旦、カプセルに入って何十日かの「短い」眠りに就き、小型艇は、そこからまたバラガンドス経由でミッドチルダに向かいました。
大公の息子フォルクハルトは、『冥王陛下がただそこに眠っているというだけでも、「冥王の過去の所業」をよく知る者たちは「彼女の存在」それ自体に怯えてしまうだろう』と考えて、多くのベルカ人の移住先である北方の土地をわざと避け、いろいろと吟味した末に、ミッドの内海の北岸部に拡がる無人の土地の一郭を「冥王の寝所」に選びます。
そこは、東西に何十キロメートルにも亘って続く長大な絶壁の、中央よりもだいぶ東に寄った場所でした。絶壁の傾斜角はほとんど75度に達しており、「下の砂浜」と「上の高台」との高低差も20メートルを少し超えています。
そして、そこには「玉座に腰かけた姿の巨大な女神の像」がそびえ立っていました。岩壁を掘り抜いて削り出された「継ぎ目なしの一枚岩の神像」です。
それは、ミッドの旧き「海の女神」マレスカルダの御姿を模したモノと伝えられていました。玉座に座っていてもなお、足下から頭頂までは20メートルちかくもあり、また、玉座の正面、女神像の両足の間には、砂浜よりも幾段か高くされた石畳の床の上に「両開きの大きな扉」があります。
その「扉」を開けて「広間」の奥へ進むと、女神像の背後には、絶壁の奥を掘り抜いて造られた「昇り階段」が、途中に「四つの踊り場」を挟みながらも、一直線に「上の高台」にまで続いていました。その階段を昇り切ると、海を見下ろす高台に建てられた「小さな社」の中へと出られる形です。
また、個々の踊り場には左右に扉があり、それなりに長い通路で個々の部屋へとつながっていました。小さな部屋は倉庫の類、大きな部屋は礼拝所の類でしょうか。
なお、下から三番目の踊り場の左右にある「倉庫」には、それぞれ奥の方に「隠し扉」があり、共通の「隠し部屋」へとつながっています。
それらは、すべて合わせて、一個の「地下神殿」と呼んで良いほどの代物でした。
ただし、実際には、今も急速に進行中の海面上昇によって、その砂浜も漁村も地下神殿への扉もすでに水没しています。近隣の住民たちも、すでに遠方への移転を余儀なくされており、その神殿の中からも、めぼしいモノはすべて(おそらくは、住民の移転先にある新たな神殿へと)持ち去られていました。
今や、この地下神殿は、ただの「遺跡」なのです。
なお、現地の政府筋の話では、『この女
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