暁 〜小説投稿サイト〜
魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第3章】SSXの補完、および、後日譚。
 【第4節】同78年の10月以降の出来事。
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の結果、3回戦には、同じブロックの1回戦でミカヤに負けたノムニア選手が代理出場することになりました。
 そうしてベスト8が出揃った後、三日目には観客たちが注視する中、開幕早々に選手たち自身の手によって改めて「組み合わせ抽選」が行なわれます。つまり、『選手たち自身も、試合の直前まで誰と当たるのか解らない』という趣向です。
 その結果、三回戦の組み合わせは、対戦表の順に、以下のとおりとなりました。

 ヴィクトーリア・ダールグリュン(16歳)対ハリー・トライベッカ(14歳)
 バオラン・レイザム(18歳)対ノムニア・ガラムド(18歳、代理出場)
 ザミュレイ・パブロネア(16歳)対エルス・タスミン(15歳)
 ノーザ・ハグディ(18歳)対ジェスカ・リディオン(19歳)

 第一試合は、お互いに「決め手」を欠いたまま、最後までボテボテの「泥試合」になってしまいましたが、結果はヴィクトーリアの「余裕の判定勝ち」でした。

 その試合の後、ヴィクトーリアはジェスカに呼ばれて、彼女の控え室を訪れました。
 ジェスカ・リディオンは「フロンティアジム」におけるヴィクトーリアの先輩です。今年は選手会の代表も務めていますが、当年19歳なのでIMCSに出場できるのも今年が最後で、来年からは運営側に回る予定でいました。
(なお、現在のIMCSでは、ヴィクトーリアやジェスカが所属する「フロンティアジム」と、ノーザやザミュレイが所属する「ホライズンジム」が二大勢力です。)

「ここのモニターで観てたけど、さっきの泥試合は一体何? 何故(どうして)もっと本気を出さないの?」
「すみません。私の魔法は『非殺傷設定』が今ひとつ上手(じょうず」には組めないものですから」
「ジークリンデ選手と同じようなことはしたくない、と?」
「ええ。私は『強さ』を世に示すことができれば、それで良いのであって、誰かを傷つけたい訳ではありませんから」
(この子は、まだメンタルが甘いなあ。……それとも、これが強者の余裕ってヤツ?)

【なお、物語の都合上、ヴィクトーリアの実力に関しては、若干の上方修正を行ないました。「能力値だけ」で言えば、『この「78年の都市本戦」に出場した選手たちの中では、完全にジークリンデとヴィクトーリアが2強である』という設定です。ただ、この二人はまだ『メンタルに少し問題がある』と言うだけのことなのです。】


 その後、第二試合では「武断流、双剣術」のバオランがKO勝利を飾り、第三試合では、エルスが判定負けを(きっ)しました。第四試合は、やや微妙な判定になりましたが、ノーザがかろうじて判定勝ちを収めます。
 こうして、午前中の4試合が終了した結果、今年の都市本戦「ベスト4」は、ヴィクトーリア、バオラン、ザミュレイ、ノーザの四人となりました
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