【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第3章】SSXの補完、および、後日譚。
【第2節】事件当時の各人の動向。(後編)
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天〉戦争」の時代に、クレモナの地上は再び荒廃しました。
そして、クレモナ軍が何とかこれを撃退した後、〈号天〉では内戦によって好戦的な「第四統一王朝」が滅亡しましたが、幸いにも、次の「第五統一王朝」は求心力が弱く、対外的にもあまり拡張政策は取りませんでした。
(ミッドが初めて〈号天〉の文化と接触したのも、この「第五統一王朝」の時代のことです。)
その間に、当然ながら、クレモナでは戦後の復興が進んだのですが、今から1600年あまり前には〈号天〉を襲った次元震の「余波」により、クレモナでも「天変地異」と呼んで構わない規模の自然災害が発生しました。
こうして、クレモナの文明は「事実上の、二度目の滅亡」を迎えたのです。
また、八百数十年前の「第二次、対〈号天〉戦争」の時代には、クレモナの国力も以前より増大しており、それなりの余裕をもって「第七統一王朝」の軍勢を撃退することができたため、その戦争では地上が荒廃することもあまり無かったのですが……。
その後、「揺り戻し」のような次元震によって〈号天〉がさらに荒廃し、他の世界に対して軍事的な行動に出る能力を完全に喪失した際には、惑星クレモナもその「余波」で自転軸が1度以上もブレたため、惑星全体規模で巨大な津波が発生し、人口の多かった海岸部は大半が全滅しました。
やや大袈裟に言えば、これは「三度目の滅亡」です。
後に、クレモナは三度復興を遂げ、今では7大陸のうち5大陸に、また人間が普通に居住するようになっています。
(残る南方の2大陸には、今も管理局の「自然保護隊」の人々しか居住していません。)
また、クレモナでは、こうした三度の滅亡を経て、(その度に、わずかな数の生き残りから文明を立て直した結果として)惑星全土で文化は均質化し、当然に、言語も単一化しました。
そして、クレモナの言語はそういった単一化の過程で、名詞の格変化や動詞の活用などもかなり簡略化されたため、発音も文法も相当に単純な言語となりました。語順は、ミッド語やベルカ語と同じく、いわゆるSVO型で、形容詞も同様に、基本的には名詞の後ろに付きます。
なお、クレモナ標準語には、母音に強弱や高低の「アクセント」が存在しないため、「長母音や二重母音」と「短母音」との組み合わせでリズムを取っています。
(例えば、TIERAMAURという単語は、「長、短、長」というリズムになります。)
ちなみに、クレモナ文字は(後の時代に付け加えられた「外来語表記のための文字」を除くと)元々は、わずか16文字しかありませんでした。母音を表わす文字は、A、E、Oと、I、Uの5文字で、子音を表わす文字は、P、B、T、D、K、Gと、S、M、N、L、Rの11文字です。
(つまり、ラテン文字の、C、F、H、J、Qと
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