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八条学園騒動記
第七百二十六話 チーターは実はその三

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「まさにな」
「あの巨体では」
「そうだ、もうだ」
 それこそというのだ。
「人なぞ何でもない」
「素手であるのなら」
「武器を持たないとな」
 さもないと、というのだ。
「倒すなぞ至難の技だ」
「熊については」
「素手で猛獣を倒せるとなるとな」
 それはというと。
「かなりの強さだが」
「そうはいないですね」
「まさに豪傑だ」
「熊も然りですね」
「そうだ、ただ連合では熊も食べてな」
 そうしてというのだ。
「特に内臓や掌はな」
「中華料理の珍味の」
「そうだ、熊掌というな」
「三大珍味の一つですね」
 中華料理のとだ、上等兵も述べた。
「鱶鰭、岩燕の巣と並ぶ」
「そうだ、勿論他の部分もな」
「食べますね」
「連合ではな」
「まことに何でも食べる国ですね」
「ライオンや虎が美味という話は聞かないが」
 それでもというのだ。
「熊はわりかしな」
「美味いのですね」
「その様だ」
「だから珍味にもなりますね」
「掌の部分だがな」
「そうなのですね」
「かつては皇帝が食べていた」
 中国のというのだ。
「まさに馳走の中の馳走だった」
「珍味だけあって」
「そうだった、中国の皇帝の食事は贅を極めたが」  
 特に清の乾隆帝が有名であろうか。清朝極盛期の皇帝であるこの人物は美食家としても有名であったのだ。
「その中にもだ」
「熊の掌はあったのですね」
「そうなのだ」
 熊達を観続けつつ話した。
「これがな」
「左様ですか」
「連合では狩りをすればな」
 そうすればというのだ。
「狩った獣は必ず食べる」
「そうする国ですね」
「皮や毛皮も利用してな」
 そうしてというのだ。
「骨まで用いる」
「まさに無駄なくですね」
「そうする、ただ狩った獣以外の毛皮はな」
「用いないですか」
「科学的に造られた毛皮か何度でも手に入る」
「羊毛の様なものですね」
「羊毛もだ」
 これもというのだ。
「必要だな」
「世の中には」
「これは今も同じだ」
 この時代もというのだ。
「羊毛は実にだ」
「役に立ちますね」
「それでだ」
「連合でもですね」
「よく用いる、連合はミンクやクロテンも品種改良してだ」
 そのうえでというのだ。
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