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第百五話 秋のイベントその四

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「だったらな」
「学歴なくてもね」
「特にな」
 これといってというのだ。
「暮らせるな」
「何か技能か能力あったら」
 それでというのだ。
「生きていけるな」
「学歴関係なくね」
「考えてみたらそうなんだよな」 
 明男は考える顔になって言った。
「技能とか能力あったらな」
「学歴関係ないわね」
「モーツァルトさんなんてな」
 この天才作曲家はというのだ。
「学校なんてな」
「通ってたか」
「読み書き出来たよな」
「それは受けてるわ」
 そうした教育はというのだ。
「本当にね」
「そうだったよな」
「何か文字を書く前に」
 それよりというのだ。
「楽譜書いてたらしいけれど」
「物凄いな、それも」
「そうした人だったけれど」
 それでもというのだ。
「学歴はね」
「なかったな」
「当時もう大学とかあったけれどね」
「イタリアとかにな」
「ボローニャ大学とかね」
 そうした大学のことをだ、かな恵は弟に話した。こうした知識も海外から来ている同級生達から聞いているのだ。
「あってね」
「教育も受けられたな」
「そうだったわ」
 こう言うのだった。
「モーツァルトさんもね」
「そうだったよな、けれど」
「あの人ずっと作曲していて」
 それでというのだ。
「学校はね」
「殆ど行ってないよな」
「そう、だからね」 
 それでと言うのだった。
「学歴はね」
「何か技能とか能力あったらな」
「別にね」
「いらないよな」
「大谷翔平さんだって」
 この怪物としか言えない偉大な野球人もというのだ。
「高卒でしょ」
「そうだよな、あの人も」
「けれど大学四年生の年齢で」
 若干二十二歳にしてだ。
「日本ハム優勝させて」
「それからメジャーに行ってな」
「あの大活躍よ」
「そうだよな、学歴はな」
「こうした人達だけでなくても」
 天才や超人と言われる様な技能や能力はなくともというのだ。
「何かしらあればね」
「学歴関係ないか」
「宮大工の人達も」
「同じだよな」
「あの人達も学歴はね」
「必要ないな」
「大工さん達だってね」 
 宮大工でなくともというのだ。
「そうでしょ」
「そうだよな」
「色々考えるとね」
「学歴も関係ないか」
「というかね」
 ここでかな恵は嫌そうな顔になって弟に話した。
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