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食器は奇麗に
第一章

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                食器は奇麗に
 ふわりに食事をあげてだった。
 彼女の家族である国崎家の主婦百合子は皿が空になるとドッグフードを入れる皿も水飲みの容器も一旦下げた。
 それを見てだ、一家の息子でラーメンのチェーン店で働いている洋介は言った。
「また洗うんだな」
「ええ、お皿も容器もね」
「それも洗剤使ってか」
「人の食器も洗うでしょ」
 母は息子に言った。
「ちゃんとね」
「当たり前だろ」
 洋介はそれは絶対だと答えた。
「もうな」
「そうでしょ」
「店だってな」 
 自分の職場のというのだ。
「お客さんに出しても賄いでもな」
「使った食器は全部洗うわね」
「一度使ったらな」
 それならというのだ。
「もうな」
「うちもでしょ」
「一回使ったらな」 
 それこそというのだ。
「洗うよ」
「それと同じよ。犬の食器もね」
 こちらもというのだ。
「ちゃんとね」
「洗うんだな」
「そうしてね」
「奇麗にしてか」
「ふわりに使ってもらうのよ」 
 そうするというのだ。
「ちゃんとね、それに食器が奇麗だと」
「それならか」
「ふわりは洗いたての食器だとよく食べて飲むでしょ」
「そういえばそうか」
「だからね」 
 食器にまずは台所の蛇口から出した水をかけてだった。
 洗剤を付けて手で洗う、そうしつつ洋介に話した。
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