第九十四話
[8]前話 [2]次話
第九十四話 博士の蔵書を見ても
小田切君は博士と一時の別れの挨拶をしてから研究所に戻った、戻る書斎を掃除しにかかったがここでだった。
博士の蔵書を見てだ、一緒に書斎にいるタロとライゾウに言った。
「ラテン語とか昔の中国語とかアラビア語の本があるね」
「物凄い装飾のね」
「無茶苦茶凄そうなのあるな」
二匹も見て答えた。
「千年位前に出た様なな」
「凄い本沢山あるね」
「奇書とか言われるものもあるけれど」
小田切君はそうした本達を見つつさらに言った。
「一冊で天文学的な価値がある様な」
「凄いの何百冊ってあるね」
「他にはない様な本もな」
「失われたとか言われてるのもあるんじゃない?」
「おいら達にはわからないけれどな」
「博士は読書家でもあるから」
このことにも定評がある。
「昔から物凄い量の本読んでるけれど」
「それこそこの宇宙に来る前から」
「世界樹か宇宙樹か管理する神様か何かの一人だった頃からだよな」
「本凄く読んでいて」
「知識得てたんだよな」
「それで地球でもね」
この星に来てもというのだ。
「凄く読んでるね」
「さっきも読んでたしね」
「午前中もな」
「わからない言語のものもあるよ」
小田切君はある本を見て言った。
「今ある言語かな」
「違うんじゃない?」
「博士の知識は別格だからな」
「アルファベットとか漢字や日本語ならわかるけれど」
小田切君も学者なので言語についてもある程度以上にわかるのだ。
「けれど昔の失われた文字とか」
「わからないね」
「とてもな」
「そんな文字で書かれた本もあるけれど」
「博士じゃないと読めない本だね」
「今の人類社会だとな」
「そんな本一杯あるよ」
見ればそうだった。
「つくづく博士って凄いね」
「伊達に二百億年生きてないね」
「そうしたところは流石と言うべきだよな」
「そうだね、ここにある本だけでとんでもない財産になるしね」
「もうお金じゃ価値がつかない」
「そこまでだよな」
「そうだと思うよ」
こうした話をしてから掃除をした、掃除をする間も小田切君は二匹とそこにある博士の蔵書の話をするのだった。
第九十四話 完
2023・9・1
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ